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浜松北高地学部天文班 - スポンサーサイト
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2002.02.22 OB・OGのページ
浜松北高地学部天文班卒業生が殿堂入りみたいな感じでできたらいいなと思ってみて作ってみました。(2009年卒業三浦)

何期生とかよくわからないので、とりあえず2009年卒をネオ1期生としておきます。

適当に書き加えてってくれるとありがたいです。

なお同窓会などはmixiのコミュニティを中心に行うつもりです。コミュは谷下も一緒です。トップページのリンクから飛んでください。

◆ネオ5期(2013年卒)◆
班長:加藤
メンバー:大河・森下・土屋


◆ネオ4期(2012年卒)◆
班長:
メンバー

◆ネオ3期(2011年卒)◆
班長:内田
メンバー:(気づいた人、加えてってね!)

◆ネオ2期(2010年卒)◆
班長:
メンバー

◆ネオ1期(2009年卒)◆
班長:三浦
メンバー: 見たら書いてってねー

◆ネオ -1期(2008年卒)◆
班長:
メンバー
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浜松北高地学部天文班 - OB・OGのページ
22:22:50 Top↑
このページは地学部は何をしているのか紹介するページです。
地学部は大きく分けて3つの活動があります。それは以下の3つです。

研究
地学部は全国大会入賞に向けて研究を行っています。
実績・過去の研究

学校祭
新入生が初めて行う行事です。
ここで、名前など地学部員についてのことも覚えたりすることができます。
2007年学校祭
2008年学校祭
2009年学校祭


合宿
毎年1回浜松北高ではない、星がとてもよくみえるところに行って、合宿を行っています。
2007年合宿
2008年合宿
2009年合宿


その他
■また、研究のために定期的に学校に泊まって、観望会を開いたりもしています。
  観望会

■ここまでみて入部に悩んでいる方はぜひここを見てください。
  先輩の話


興味を持った方はぜひ校舎2階・西階段そばにある地学室に来てみてください(^^)
何か質問があったら、いつでも受け付けています。コメントして下さい。
浜松北高地学部天文班 - 地学部について
22:22:22 Top↑
2002.02.22 観望会
概要
天体観測をするために行う研究のためにかかせない行事
主な活動としては、研究調査のために学校で泊まる場合が多いが、たまに学校以外の場合もある。
基本的に3F屋上で行う。天文班員が地学部室から望遠鏡持ってきて組立てて、普段肉眼では見にくい星を見ることができる。

活動記録
2009年度
2009年 4月25日 新入生歓迎観望会(谷下班合同)
2009年10月31日 定例観望会(谷下班・砂浜班合同)

2008年度
2008年 8月 3日 光害実験のため
2008年12月 6日 定例観望会(谷下班合同)

2007年度
2007年 4月29日 新入生歓迎観望会(谷下班合同)
2007年 7月15日 恒星の座標化の実験のため
2007年 8月12日 ペルセウス座流星群を見る・竜頭山で開催
2007年 8月28日 皆既月食を見る(日帰り)
2007年11月10日 巨大望遠鏡で星を見る・御園で開催
2007年11月23日 AAOIFSの実験のため
2008年 2月10日 定例観望会(谷下班合同)

浜松北高地学部天文班 - 観望会
22:22:22 Top↑
2002.02.22 2008年合宿
概要
7月28日,29日,30日にかけて愛知県のスターフォーレスト御園で行われた合宿。珍しく2日間とも星が見れた合宿である。

内容
28日
10:00
例年通り地学室に集合し、集金後近くのスーパーへ3日分の食料の買い出しに出かける。同時に1日目の昼食や2日目の朝食、飲み物など個人的に買いたいものも買う。
スーパーから戻り、昼食を食べている途中に突発的な雷雨と強風に見舞われる。
バスへの荷物の詰め込みを始める。

13:00
学校を出発。バスの中では、ゲームやトランプ、音楽を聴くなど個人で様々なことをしながら目的地へと向かう。
雨は移動中には降りやまず、夕食が食べれるかがなど様々なことに心配になる。

15:30
スターフォーレスト御園に到着。雨は小雨になっていた。
チェックインの後、予めくじで決めてあったバンガローへ荷物を置きに行く。
夕食まで野球やバトミントンなどを芝生広場で遊ぶ。

16:30
夕食のバーベキューの準備を始める。

21:00
プラネタリウムを見た後、大型望遠鏡で木星などを見る。このときまだ曇っていたので、あまり見ることは出来なかった。

29日
00:00
晴れてきたので、再び大型望遠鏡で星々を見る。全員の眠気はピークに達した。
寝っ転がりながら流れ星を見る。多くの流れ星を見ることができた。
天文班で1年に教えながら望遠鏡を組み立てる。
月が昇ってくる瞬間を見る。

02:30
一通り星を見ることができたので、普通の人は就寝
だが朝日が昇ってくるのを見た徹夜組もいた

07;00
各自で持ってきたパンなどで起きた人から朝食を食べる
一部の人は朝日が昇る外で食べた
その後は睡眠を取る人や芝生広場で遊んでいた

11:30
昼食のうどんを各バンガローで食べる
1日目のバーベキューでのあまりものを使った野菜炒めも登場した

17:00
夕食のカレーの準備を始める

21:00
昨日に引き続き快晴であったので、外で星を見る

30日
01:30
徹夜組がUNOを始める。
そのあとは大富豪も行う

08:00
朝食を食べ、急いで帰る支度をする
恒例の記念写真を行う

09:00
例年通り満天の青空の下で学校へ帰った。

浜松北高地学部天文班 - 2008年合宿
22:22:22 Top↑
2002.02.22 2007年合宿
概要
7月24日,25日,26日にかけて愛知県のスターフォーレスト御園で行われた合宿。珍しく星が見れた合宿である。

内容
24日
浜松北高に集合し、生きていくための食料を買うために近くのスーパーへ。部員全員分の食料を賄うために大人買いをする。ここで買ったもの、特に生ものは部員自前のクーラーボックスに入れたが、ほとんどが当時2年の部員のものだったため、次の年に誰が持ってくるのかが課題である。このとき、部費で買おうかという案が出されたが結局今現在解決されていない。
スターフォーレスト御園までは貸し切りバスで向かった。その中では、トランプゲームをする者、音楽を聴いて自分の世界に入る者などと様々であった。
到着後、自分のバンガローへと向かってとりあえず荷物を置いたり、休憩した。そして、芝生広場でサッカーや野球などをして楽しんだ。
この日の夕食はバーベキューであった。薪割りや飯盒炊飯など慣れない作業の末、無事に食べることができた。
最初は曇っていたためプラネタリウムを見て、その後有名な反射望遠鏡の見学が行われた。また花火も行われたが、そのころ空が晴れはじめ、観望会が行われた。流れ星も観測することができた。
天文班は観望会以外に恒星の座標化の研究があったためそちらも並行して行われた。実験がうまくいかなかったため天文班会議という名の人生ゲームが行われた。いつになくスピード違反が多発した。やはり宗宮化現象も出始めた。
再び晴れて同様に観望をした後やはり曇ってきたので、再び天文班会議という名の大富豪やUNOが行われた。同様に宗宮化現象も多発した。
なお、この日眠らないためといって眠眠打破が登場した。ビンビン打破という名が生まれたのもこの日である。この日は多くの人が徹夜した。

25日
昼間はトランプゲームや24日同様芝生広場で遊んだりした。
この日の昼食はそうめん、夕食はカレーであった。それぞれバンガローで作業した。
夜は一晩中曇っていたため24日同様に天文班会議が行われた。その後、持参のDSの通信ゲームで一晩過ごした人もいた。

26日
朝の霧のような雨で、外にあった学校の天体望遠鏡を急いで撤収した。早期発見のため、無事であった。しかし雨はすぐ止み、青空が広がった。
例年通り満天の青空の下で学校へ帰った。
浜松北高地学部天文班 - 2007年合宿
22:22:22 Top↑
2002.02.22 2008年学校祭
概要
テーマ
2008年3月、「地震」に決定した。
過去行われた地学部展示のテーマは基本的に、「恐竜→地震→宇宙…」という流れとなっている。

調査
2008年3月29日、静岡県地震防災センターへ行った。ここで地震体験をしてアトラクションについて学び、TSUNAMIドームシアターでジオラマ技術を学んだ。
2008年4月、新入生を交えて、ホームセンターなどに行って使用する予定の物の値段や実物を直接確認。会計の予算内でいかに収めるかについて確認するためには大切なことである。去年は会計の人が主にこの作業を行った。

地学部展示について
題名
「ナイワハウス☆M博士の挑戦」

簡単なストーリー
 私たちは、新発売される天体観測ができる「コスモハウス」の展示会にきた。すると突然地震が発生する。すると、私たちは黄泉の国へと行ってしまったが、死神とともにとりあえず街中へ行ってみることにする。街中は余震が続いており、建物は倒壊して、土砂崩れも起きているようだ。そして、研究所を発見して中に入ってみると、地震をあらわした模型が置いてありとパネルが貼ってあった。突然博士の陰謀がわかってしまう映像が流れ、博士が「LMF13」を使用したより前に戻る。そして、中に入ると、自爆ボタンがあり、押そうとすると博士が現れ、死神が闘っているすきにボタンを押して「LMF13」が壊れる。これで地震が起きた直前に戻り、地震は小さな揺れで収まる。

展示概要
待ち時間用PV…神様が登場し、地震について知ることができる長い待ち時間には最適のPV。
合成写真入り新聞…毎年恒例の新聞に、去年に引き続き、好評だった合成写真を取り入れた。
コスモハウス(壊)…天体観測中に地震が発生して、地震が起こった後に動くことができる部屋。
街(ジオラマ)…動くビル、倒壊した街並み、そしてクオリティが高い地震後を再現したジオラマがある。
研究所入り口(地震の仕組み・PV)…地震プレート模型があり、そして博士の陰謀がわかるPVが上映される。
研究所中(LMF13)…異様な光で物が散乱しており、地震増幅装置「LMF13」が置いてある。
コスモハウス(安全)…こちらも地震が発生するが、揺れは小さい部屋。
外装…住宅展示会の外観をあらわしている。

主なスケジュール
4月22日  一次企画書提出
5月08日  最終企画書提出
5月23日  作業解禁、企画賞発表
6月7・8日 学校祭当日、各賞発表

画像
外装
2008年学校祭外装
ジオラマ
2008年学校祭ジオラマ
浜松北高地学部天文班 - 2008年学校祭
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2002.02.22 2007年学校祭
概要
地学部はこの年、部活動展示グランプリ8連覇、そして企画賞をとった。

地学部展示について
テーマ
「恐竜」
ちなみに2006年度は「宇宙」であった。

題名
「REX-MEN」

簡単なストーリー
恐竜の島の周りを客船でめぐるツアーに参加。そこで船が座礁し、島に辿り着く。恐竜がいる森をぬけ、研究所へ。そこでテロリストに襲われ、ザ・ライドで敵を倒し、脱出する。再び島につき、ティラノサウルスに遭遇。お客は恐竜を倒し、無事に脱出。そこでは記者会見が開かれていて、英雄としてインタビューを受ける。

展示概要
合成写真入り新聞…ここから研究が始まった。
船…まるで本物の船に乗ったような気分を体験できた。実は、陰で大変であった。
森…恐竜を間近で見ることができた。
研究所…ハイクオリティーの展示品と恐怖のテロリスト登場。
ザ・ライド…立体映像技術と動く床の見事なコラボレーション。
戦い…ついにティラノサウルス登場。お客が倒すという体験型アトラクション。
記者会見…新聞配布を兼ねたインタビューコーナー。
外装…恐竜の口に入っていくようなデザイン。牙や椰子も雰囲気を醸し出していた。

画像
外装
2007年学校祭

浜松北高地学部天文班 - 2007年学校祭
22:22:22 Top↑
2002.02.22 光害2008年-7
7 全体のまとめ
光害アンケート、SQM、光害の中心地の結果を一つの地図にまとめた。
最終結論地図

最終結論
・浜松駅の南西方向の光害が著しい
・発光ダイオードは光がそこにあることを示すものであり、白熱電球とちがい周りを照らすものではないため、光害を起こしにくい
・南区の五島地区が暗く光害が弱い
・住宅用地、工業用地、田畑、山林は暗い
・商業用地のあるところは明るい
・交差点や交通量の激しい道路の近くでは光害が強い

光害を改善するためには
・ナトリウム灯などは極力使わない
・駐車場やショッピングモールなどで無駄な電気を使わない
・発光ダイオードを使用する(私たちは、例として自動販売機の照明を発光ダイオードにかえることを考えました。今後、実験を重ねどのような場所の照明を発光ダイオードに切り替えればよいか考えていきたいと思います。)
以上のことが重要であろう。

8 参考資料
平成9・10年度 浜松市における光害の影響 静岡県立浜松北高等学校地学部

9 謝辞
アンケート調査を行うにあたって、学期末の大変忙しい中以下の中学校から協力をいただきました。この場を借りて、厚くお礼を申し上げます。
(50音順)
浜松市立入野中学校
浜松市立可美中学校
浜松市立江西中学校
浜松市立湖東中学校
浜松市立佐鳴台中学校
浜松市立蜆塚中学校
浜松市立西部中学校
浜松市立積志中学校
浜松市立高台中学校
浜松市立中部中学校
浜松市立天竜中学校
浜松市立東部中学校
浜松市立中郡中学校
浜松市立南部中学校
浜松市立南陽中学校
浜松市立丸塚中学校
浜松市立三方原中学校
浜松市立都田中学校
浜松市立与進中学校
浜松北高地学部天文班 - 光害2008年-7
22:22:22 Top↑
2002.02.22 光害2008年-5
5 RGBフィルタを用いた光害を及ぼす光源の種類の推定
1.はじめに
 光害の原因となる光源には特定の色があるので、光源ごとにこの色を調べれば光害の原因となる光源の種類を特定できるのではないか、という研究が10年前の浜松北高地学部天文班で行われた。ある地域での光源の種類を特定できれば、その地域における光害の強さのデータと比較することによってどんな光源が光害に対してどの程度の影響を与えているかを推測することができるようになるからである。そして、そのときからの浜松市内の光害の推移を調べてみようと思い立ち、私たちは10年前と同じ方法で調査をすることにした。

2.実験方法
 まず、浜松市内で、アンケート結果により光害の強度が違うと思われる6地点を選び、その観測地点で赤・緑・青の3枚のフィルタを直接カメラに取り付けて、モノクロフィルムに撮影し、そのネガフィルムをスライドプロジェクターでスクリーンに投影した。ネガフィルムを照度計で測定し、赤・緑・青のパーセンテージを出し、光の色を分析した。

3.結果
 この研究では三成分を平面で表示する必要があるので、それに適している方法、三角ダイヤグラムを利用することにする。三角ダイヤグラムとは三つのデータを参照にして結果を求めたいときに一番適切な表示方法である。
 読み方は三角形の頂点に近づくほどその頂点の割合が大きくなり、逆に頂点の反対側にある辺に近づくほどその成分が小さくなる。従って、頂点が100%、底辺が0%となる。
三角ダイヤグラム結果1  三角ダイヤグラム結果2
三角ダイヤグラム資料
この十年前のデータと今回得られた三角ダイヤグラムのデータを比較することによってある地域で使われている光源の種類を特定できる。
しかし、観測した6地点での結果の色を三角ダイヤグラムで三色に成分分析したところ、どの地点の成分もほぼ重心というデータを得ることになってしまった。
10年前のデータでは地区ごとに点の位置が分散していたので、この結果は意外なものになった。

4.考察
 10年前の論文にあった蛍光灯・水銀灯・ナトリウム・白熱電球の成分分析のデータと今回得られたデータを照合してみたところ、今回のデータは上に挙げた光源4つの中間ほどに位置していた。このことからも浜松市内では4つの光源の分布に特徴がないことが分かる。
つまり、いろいろな光源が使われているということが言えるのではないだろうか。

5.今後の課題
 今回は、浜松市内の6地点で結果にほとんど差が出ず、前回と比べて明確な結論が得られない結果になった。今後は、さらに明確な結論が得られるように調査地点を増やす必要がある。また、写真撮影時の月や雲の影響が結果に誤差を与えていると考えられるので、その影響を少なくする工夫も必要である。
浜松北高地学部天文班 - 光害2008年-5
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2002.02.22 光害2008年-4
4 室内モデル実験
1.動機・目的
 はじめに,遠くまで届く光が光害の原因の一つになるのではないか,と考えた。そのため,どの光源の光が最も遠くまで届くのかを調べるために照度計を使った室内モデル実験をすることにした。遠くまで届く光源を特定し利用を減らすことで光害を抑えることができる。また、遠くまで届かなく光害の影響になりにくい光源を見つけ代用することができると考えた。
 しかし,すでに本校の過去の光害の研究で光源として蛍光灯,水銀灯,白熱電球,ナトリウムランプを使って実験をしたデータがあったため,我々は発光ダイオードを使った実験をすることにした。発光ダイオードは近年開発され,今後需要が増えると思われるからである。また,発光ダイオードの特性を一般的な光源と比較できるように白熱電球についても実験した。

2.実験方法室内モデル実験器具
 まず実験室を十分に暗くした状態で、段ボールで作った直方体の箱の中に光の明るさを測る照度計を取り付けた力学台車を入れる。箱の一番奥に設置した光源に台車を近づけて光源と台車の距離をなくし、台車にあらかじめ取り付けておいた紐を引くことで0cmから10cmごとに最大250cmまで遠ざけながら光源の照度を測定していく


3.結果
 実験で得られたデータをコンピューターに入力し、Excelを利用して線グラフで値の変化を表す。表をもとに累乗グラフを作成した。
   ?赤色発光ダイオード                 ?緑色発光ダイオード
赤色発光ダイオード 緑色発光ダイオード
   ?青色発光ダイオード                 ?白色発光ダイオード
青色発光ダイオード 白色発光ダイオード
   ?白熱電球(透明)                   ?白熱電球(蛍光塗料付き)
白熱電球(透明) 白熱電球(蛍光塗料)
1.相関係数
➀~?のそれぞれのグラフが光の定義にどれだけ近いかを表した数字が相関係数である。
相関係数が1.0に近いほどグラフが正確なものと言える。
 ?~?とも,0.950を上回っており,それぞれの実験における一つひとつのデータは非常に信憑性が高いと言える。
2.分母指数
y=k/x2の分母の指数2に注目した。この「2」という値は光の理論上での値であるため,表で?と?の分母指数値が順に2.32、2.06となったのは光の反射などによる誤差であると考えられる。しかし、?~?の分母指数値は3.62、3.08、3.67、3.10であり、2より大幅に大きな値となっている。つまり、発光ダイオードは距離が遠くなるにつれて急激に暗くなると言える。
3.最大距離
室内モデル実験表
最大距離に比べると距離x₀の値は微々たるものでしかないため、最大距離-x₀≒最大距離となる。ゆえに、この実験においては100 luxという同じ明るさに統一したとしても、最大距離にはほとんど変化がない。したがって、最大距離はそれぞれの光源のもとの明るさに関係なく、それぞれの光源の光の特性といえる。     
以上のことより、発光ダイオードにおいて色以外の条件をすべて同じにしたならば、最も遠くまで光が届くのは緑色で順に白色、赤色、青色といえる。実験を始める前の段階で、遠くまで届く光が光害の原因の一つになるのではないか,と考えていたため、仮にこの予想が正しいのならば青色発光ダイオードが最も光害になりにくい、ともいえる
また、白熱電球においては、蛍光塗料付きの方が透明なものよりも光が遠くに届くため、透明なもののほうが光害になりにくい。

4.まとめ
・発光ダイオードは距離が遠くなるにつれて急激に暗くなる。
・発光ダイオードにおいて色以外の条件をすべて同じにしたならば、最も遠くまで光が届くのは緑色で順に白色、赤色、青色となる。 
・白熱電球の光は、蛍光塗料付きの方が透明なものよりも遠くに届く。
・発光ダイオードと白熱電球では、発光ダイオードのほうが光が遠くまで届かず光害になりにくい。よって使う光源を発光ダイオードにすることにより光害を減らすことができる。しかし、白熱電球の代わりに発光ダイオードを使用するのは用途が違うため難しい。そこで、発光ダイオードは、光が遠くまで届かないため、その場所にある物を示すことに適していると考えられる。そのため、発光ダイオードは自動販売機に利用できるのではないかと考えた。

5.今後の課題
 今回のモデル実験では、発光ダイオードにおいて最も遠くまで光が届くのは緑色で順に白色、赤色、青色となった。しかし、一般的に光は赤色が最も遠くまで届き,順に緑色,青色となることが知られている。なぜ発光ダイオードの光の順番は一般的な光の順番と異なるのか。このことを今後追及していきたい。
浜松北高地学部天文班 - 光害2008年-4
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2002.02.22 光害2008年-3
3-SQMを用いた光害調査
1.実験方法
・晴れの日に測定する。
・SQMを1台用いる。
・街灯などの光が直接入らない地点を選ぶ。
・20時から22時30分の間で測定する。
・SQMを空に向けて測定する。
・SQMに周囲からの光を防ぐための、木の筒を付けた実験も行った。
・木を付けた時と、木を付けてないときとで3回ずつ測定しそれらの値の平均値を出す。

2.地図作成SQM
得られた夜空の絶対等級数値を10段階に分割する。その数値をxとし色分けをした。
X≦13.0→赤 13.0そして、ペイントを使って地図の色塗りをして完成。
夜空は絶対等級数値が大きくなるほど暗く、小さくなるほど明るくなる。つまり、黒は最も暗く、赤は最も明るい地点である。
地図内では
青線:東名高速道路
赤線:一般国道およびそのバイパス、それに準ずる道路
緑線:主要地方道および一般県道
を表している。


3.考察
・浜松駅周辺から県道48号線に沿って夜空が明るくなっているということが分かる。また、天竜川沿いの地域は暗くなっている。
・赤色になっている駅周辺は、深夜まで営業している店やホテルが多く、それらの明かりや街灯によって、深夜でも明るく照らされている。また、丸塚地区が赤色になっているのは、大型ショッピングセンターなどの、商業用地があることが大きく影響していると考えられる。さらに、県道48号線に沿っている地域で、明るくなっているということから、建物や街灯からの明かりだけではなく、交通量の多い道路周辺では、自動車からの明かりも光害に大きく影響していると考えられる。
・一方、天竜川沿いの地域の土地は、畑や工業用地に多く利用されており、交通量が多い道路もないため、午後10時にもなると、明かりはほとんどなくなる。そのため、夜空が地上からの光の影響をほとんど受けず暗くなっていると考えられる。よって以下のようにまとめた。
・浜松駅周辺部と丸塚地区は光害の影響が著しい。
・天竜川沿いは光害の影響がほとんどない。
・商業用地がある地区は光害が発生する。
・交通量の多い道路があると光害が発生しやすい。


4.今後の課題
・今回の調査では計75地区でしかデータ収集ができなかった。しかし、駅中心部や郊外など光害の影響を比較しやすい地点のデータを集めることができた。
・今回のSQMのデータは時間のばらつきがあるため、今後は測定時間をそろえる必要がある。
・SQMは夜空の明るさを等級として直接数値化することができるため、結果は非常に分かりやすいものとなった。
浜松北高地学部天文班 - 光害2008年-3
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2002.02.22 光害2008年-6
6 光害の中心地の特定
1 研究の目的
光害の中心地の特定に関しては以下のように目的を設定した。
?平成9年度の研究ではフィルムカメラを用いて撮影していたが、今年度の研究ではデジタルカメラを用いる方法を見つける。
?撮影方向を天頂方向と水平方向以外に、45°方向を追加し、正確に中心地の特定ができるようにする。
?写真一枚でも光害の中心地が分かるようにする。
?撮影方向を4方位から8方位に増やして撮影し光害の中心特定の立体化をする。
?光害の中心地に光害の原因となるものがあるかどうかを調べる。

2 研究の流れ
明るさを数値化するプログラムの作成
    ↓
8地点での写真撮影
    ↓
写真ごとの明るさの数値を求める
    ↓
ベクトルを用いた光源の方向特定
    ↓
光害の中心地の特定

3 写真の撮影
 中心地を求めるためには、多くの地点での写真撮影が不可欠である。そこで浜松市で8ヶ所地点を決めて写真を撮影した。撮影の詳細は以下の通りである。また、撮影日時の違いによる明るさの違いは、同じ地点で同じ時間であれば明るさの方向を定めることができるので、今回は考慮しないことにする。
【撮影日時・場所】中心地4
2008年9月6日(土) 19:30~22:30
  瓜内東(浜松市南区三島町)
  中田島(浜松市南区中田島町)
  和地山公園(浜松市中区和地山)
  浜商前(浜松市中区布橋)
  浜松城公園(浜松市中区元城町)
2008年9月7日(日) 19:30~20:00
  米津東(浜松市南区米津町)
2008年10月1日(水) 20:00~21:15
   高塚(浜松市西区高塚町)
   浜松駅南東(浜松市中区北寺島町)
【撮影機材】CanonEOS20Da
【撮影条件】絞り4.0、ISO感度400、シャッタースピード20秒、ピント無限
【撮影方法】
 撮影日は、月明かりの影響がないように新月前後の雲のない日を選ぶ。写真撮影は三脚にカメラを固定し、地上から45度方向4方位及び天頂の計5方位、または8方位及び天頂の計9方位の写真をデジタル一眼レフカメラで撮影する。撮影に関しては、屋外照明などの光源が直接カメラのレンズに入らないような場所を選び、撮影した。

4 明るさを数値化するプログラムの作成
【方向の特定方法】
?写真の中心を円の中心とし、写真の横の4分の1の長さを半径とした円を写真上に取る。円上に図のように点を取る。
?それぞれの点を中心とした1辺50ピクセルの正方形内のカラーコードを取得し、2500のデータの平均を取ってこの地点を明るさとする。図2では赤色の四角の中が今回データとして利用した地点である。
中心地1  中心地2
?1~4、6~9の地点での明るさをベクトルで表し、合成する。
中心地3
【カラーコードを用いたプログラムの作成】
HSPでカラーコードを抽出するプログラムを作り、Red、Green、Blueの値から空の明るさを調べることにした。そこで、1ドットずつカラーコードを抽出し、それを1地点あたりX方向に50、Y方向に50ずつの計2500ドットを平均してこの地点の明るさとした。

5 夜空の明るさの数値化
 作成したプログラムを使用して、写真1枚ごとにカラーコードを解析した。今回の研究では地点ごとのRGBを平均したものをその地点の明るさとする。また同場所同方向で撮影した写真は明るさの平均をとって、その場所その方向の明るさの数値とした。雲があった場合は値が大きく変わってしまうので、データから除外し、代わりに写真全体の明るさを挿入する。

6 ベクトルを用いた明るさの方向の特定
 地点ごとに明るさのベクトルを中心から描き、同紙に地点5以外のベクトルを描き表す。そしてベクトルの合成をして方向を特定する。方向を特定する方法として以下のような方法を考えた。
(1)天頂写真を用いて求める方法
天頂写真を、4で述べた方法でベクトル合成する。
(2)4方位および8方位の写真を用いて求める方法
4で述べた方法で一枚ごとにベクトル合成し、新しい紙に4方向それぞれの方向にベクトルの向きを合わせるように書き、始点を原点に合わせて、ベクトルの合成をする。
(3)写真1枚の平均を取った4方位または8方位の写真を用いて求める方法
平成9年度では、1枚の写真の平均を1方角の明るさとしてベクトル合成を行っていた。そこで前述の夜空の明るさを求める方法を用いて求めた明るさの総合の平均を使用して、5枚それぞれベクトルを描き合成した。
【結果・考察】
【瓜内東】
3つの方法で求めたベクトルはすべて異なった。しかしベクトルの延長線には光害の原因となるようなナイター照明や道路照明・自動車の照明があるため、間違った方向というものはないと思われる。よって光害の中心は複数あると考えられる。
【中田島】
 3つの方法で求めたベクトルはすべて同じになった。ベクトルの方向の延長線には、浜松南高のナイター照明があり、光害の原因であると考えられる。
【和地山公園】
 3つの方法で求めたベクトルはすべて同じになった。ベクトルの方向の延長線には、ショッピングセンターの駐車場の照明や姫街道の街路灯等があり、光害の原因であると考えられる。
【浜商前】
 3つの方法で求めたベクトルは、天頂写真を求めた方法1の時と方法2・3とは異なる結果となった。方法1の方向にはナイター照明を使っていたと思われる四ツ池公園と駐車場の照明があるショッピングセンターがあり、光害の原因ではないかと考えられる。方法2・3の方向には浜松駅や繁華街があり、看板灯が光害の原因ではないかと考えられる。
【浜松城公園】
 3つの方法で求めたベクトルはすべて同じになった。方法2・3の方向には浜松駅や市役所、繁華街があり、看板灯が光害の原因ではないかと考えられる。
【米津東】
 3つの方法で求めたベクトルは天頂写真を求めた方法1の時と方法2・3とは異なる結果となった。方法1の方向には浜松駅や繁華街があり、看板灯が光害の原因ではないかと考えられる。方法2・3の方向には国道1号線と国道257号線があり、道路照明が光害の原因ではないかと考えられる。
【高塚】
 3つの方法で求めたベクトルは天頂写真を求めた方法1の時と方法2・3とは異なる結果となった。だが、両方向にはショッピングセンターがあり、同じく駐車場の照明が原因ではないかと考えられる。
【浜松駅南東】
 3つの方法で求めたベクトルは天頂写真を求めた方法1の時と方法2・3とは異なる結果となった。方法1の方向にはショッピングセンターがあり、駐車場の照明が原因ではないかと考えられる。また方法2・3の方向のアクトタワーは、多くの光を発しているためではないかと考えられる。

7 光害の中心地の特定中心地5
 浜松市における光害の中心地を定めて、どの原因が一番光害の影響があるのかを、浜松市という大きな範囲で中心地を求めて、光害の原因を定めてみようと考えた。使用するデータは、6の3つの方法を使用し、各撮影場所のベクトルを描き、アンケートで用いた白地図にまとめた。
【考察】
3つの地図をまとめた結果、光害の影響がありそうな場所は以下の場所である。
  中央…浜松駅
  左…イオンモール浜松志都呂
  右上…イオン浜松市野ショッピングセンター
  下…可美公園、浜松南高校(ナイター)、大規模パチンコ店
  全体…工場地帯

この結果より、工場の照明や高校のナイター照明、駐車場の照明が光害の原因となっていると考えられる。その上高校のナイター照明や駐車場の照明はナトリウムランプを用いているため、光害をさらに強めていると考えられる。また、工場地帯で明るさのベクトルが向いているのは、排気ガスによる影響があるのではと考えた。

8 結論
 ベクトルを用いた中心地の特定は、3つの方法で地点によって同じ方向を示していたり、違う方向を示していたりしていたが、それぞれの方向にも光害の影響があると考えられるものがあった。よって光害の中心地はひとつではなく複数あるのではないかと考えられる。だが、天頂写真を用いた方法のデータでは他の方法と異なる方向を示していたので、正確さが欠けると考えられる。
光害の中心地の地図より、光害の中心地を求める方法で光害の原因となるものは、
 ・高校のグラウンドを照らすナイター照明
 ・繁華街の過剰な照明
 ・ショッピングセンターの駐車場の照明
と考えられる。過剰な夜間照明だけが原因ではなく、ナトリウム灯など光源の種類によって光害の影響が違うのではないかと考えた。


9 今後の課題
?今回は8地点で調査を行ったが、正確な中心地を求めるためには多くのデータが必要なので、調査地を増やす。
?今回光害の中心地を求める方法として、3つの方法を考えてきた。だが、どの方法が光害の中心地を求めるのに一番有効な方法かを実証することができなかったので、実証できるようにする。
?実際に光害の中心とされる場所で現地調査を行い、詳しく光害の原因となるものを調べる。
浜松北高地学部天文班 - 光害2008年-6
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2 光害調査アンケート
研究の目的・流れ
過去から現在にかけての光害の進行状況を調べるとともに、地域ごとの光害の度合をまとめる。

今回の調査にあたり、浜松市全域*における後述の光害に関するデータを収集しようと思い立った。しかし、天文班員15人だけで調査地域すべてを調査するのはほぼ不可能である。
そのため、浜松市にある34の中学校に同様のデータを調べるアンケート調査を依頼することにした。しかし、残念ながら依頼した時期が7月下旬であり、行事や夏季休暇等が重なったことにより19の中学校にしか承諾を得ることができなかった。
よって、アンケートデータのない地域に関しては、補足調査として天文班員で調査を行い、浜松市全域のデータを集めた。
補足調査の内容としては、中学校への調査からのデータがない地域に天文班員が出向き、各中学校に対し配布したアンケートと同じものを1枚ずつ答えていくというもので、これにより浜松市のすべての地域のデータを網羅することができた。
なお、中学生にアンケート調査をしてもらうにあたり、事前に各中学校の理科教員に各調査項目について生徒への解説をして頂いたため、データは極めて信憑性の高いものと言える。
*これ以降、「浜松市全域」とは、今回の調査対象である旧浜松市と旧浜北市をさす。

調査方法
(1)中学生を対象にした光害アンケート調査
(実施日)    …平成20年7月22日~24日
(実施時刻)   …午後9時ごろ
(観測箇所数)  …95か所
()各区画にアンケート各問に対する各項目の回答数を集計する。また今回は、アンケートの項目のうち、問1~問9、問16を集計した。
  また、259ヶ所に浜松市を分けた。
()回収アンケート票の各問のうち光害が起こっていることを最も示す項目の回答数の割合を計算し、%で表す。
光害強度を示す%は
(光害が起こっていることをもっとも示す項目の個数)÷(項目全体の個数)×100
で求めた。光害が起こっていることをもっとも示す項目は、
  問1  …「いいえ」
  問2  …「6個以下」「見えない」
  問3~5 …「見えない」
  問6~9 …「よく見えない」
  問16  …「明るい」「少し明るい」
とした。
()%を7段階に区切ってそれぞれ点数をつける。点数は以下のように定めた。
光害強度を示す%をxとすると、アンケート色分け
100%     …7点(赤色)
90%≦x<100% …6点(ピンク色)
70%≦x<90%  …5点(オレンジ色)
50%≦x<70%  …4点(黄色)
30%≦x<50%  …3点(黄緑色)
10%≦x<30%  …2点(緑色)
0%≦x<10%  …1点(水色)
と定め、各項目白地図に色分けした。
また、白で塗られている箇所はデータの収集がされていない地域である。
()各項目の点数を地区ごとに合計し、これを総合光害地図とする。また、総合点数ごとに色分けをする。
 色は、0~24点を黒色、25~29点を紫色、30~34点を青色、35~39点を水色、40~44点を緑色、45~49点を黄緑色、50~54点を黄色、55~59点をオレンジ色、60~64点をピンク色、65~70点を赤色とする。

赤、ピンク、オレンジ色の地域は光害の影響が強いといえる。

(2)部員による光害の補足調査
中学生を対象にした光害アンケート調査で回答がなかった地区、もしくは回答数が少なかった地区を対象に、部員による補足調査を行った。
(実施日)    …平成20年 8月 7日~ 9月12日
(実施時刻)   …午後9時ごろ
(観測箇所数)  …137か所
 ()各区画にアンケート各問に対する各項目の回答数を集計する。また今回は、アンケートの項目のうち、問1~問9、問16を集計した。
()回収したアンケート票の問ごとに決めた色で色分けした。
() 光害が起こっていることをもっとも示す項目を7点、光害の影響を受けていないと思われる項目を1点とし、各問の点数を合計し、これを総合光害地図とする。また、総合点数ごとに色分けをする。色は、中学生を対象にした光害アンケート調査と同じとする。

(3)光害地図の作成アンケート結果区分け
 全体の光害進行状況を分かりやすく示すため、中学生を対象にした光害アンケート調査と部員による補足調査を合わせた光害地図を項目ごとに作成した。また、中学生を対象にした光害アンケート調査と部員による補足調査の両方のデータがある場合は、部員による補足調査を1人の観測結果と考えて、中学生を対象にした光害アンケート調査の集計方法を利用して地図に表した。


アンケート結果
問1 星は綺麗に見えますか 問2 北斗七星(おおくま座)の 問3 北斗七星の上から2番目
                      星はいくつ見えますか     の二重星は見えますか 
アンケート結果1アンケート結果2アンケート結果3
問4 北極星は見えますか 問5 天の川は見えますか 問6 北の空はどうですか
アンケート結果4アンケート結果5アンケート結果6
問7 南の空はどうですか 問8 東の空はどうですか 問9 西の空はどうですか
アンケート結果7アンケート結果8アンケート結果9
問16 付近の明るさはどうですか     総合
アンケート結果16       アンケート結果総合

項目ごとの考察
問1  星は綺麗に見えますか
郊外では比較的星が綺麗に見えるが、浜松市街や工場(地区番号4、49、80、128、204、243)、大規模建造物(地区番号4、76、82、228)の近くでは綺麗な星を見ることはできない。浜北区や五島地域(南区、遠州灘付近)のほとんどの地区では星がよく見える。

問2  北斗七星(おおぐま座)はいくつ見えますか
国道152号線と257号線に挟まれた地域では北斗七星を見ることがほとんどできない。過去の研究では、北斗七星が浜松駅を中心に見えなかったのだが、今回のデータでは、中心地が北西(広沢、鹿谷町周辺)に移動している。

問3  北斗七星の上から2番目の二重星は見えますか
平成9年の調査同様に全体的に、観測することが難しいという結果が得られた。ただ、浜北区北部や南区南東部では北斗七星の上から2つ目の星の二重星が見えるという結果になった。

問4  北極星は見えますか
浜松市外郭部の大部分では北極星を観測できる。北極星が見えない地域は浜松北高を中心に広がっている。

問5  天の川は見えますか
浜松市の浜北区を除いたほとんどの地域で天の川を見ることができない。
浜松市で天の川を見ることは難しいと言っていいだろう。

問6  北の空はどうですか
星の可視・不可視に規則性はない。国道152沿いのあたりが過去のデータに比べて悪化している。

問7  南の空はどうですか
場所によって星の可視・不可視にばらつきがある。南の方向は、他の方角よりも星がよく見える。これは、浜松市の南側が海に面していることが影響していると思われる。

問8  東の空はどうですか
国道、主要地方道沿いの地区の結果が過去のデータよりも悪化している。南区南東部でも東方向は星があまり見えないという結果になった。これは国道などの光が原因だと考えられる。

問9  西の空はどうですか
舘山寺街道沿いでは、西方向にあまり星がみえない。「浜松駅」を中心として見えづらいという地域が広がっており、郊外にもおよんでいる。

問16 付近の明るさはどうですか
浜松駅付近を中心に、夜でも明るい地域が放射状に広がっている。この項目のみから判断する場合、遠州灘周辺(中田島砂丘付近)西区、浜北区では全体的に観測に暗いため適しているといえる。

平成20年 総括
浜北地区、南区南東部は他の地区に比べ光害の影響をほとんど受けていない。外郭部も前述の2つの地区には劣るが、比較的星を見ることができる。浜松市の中心地にあたる浜松駅の周辺が、大きく光害の影響を受けている。また、星の見え方自体は、個人差、天候による誤差、季節による星の違いなどから光害の影響が大きいと判断されうるデータが見られた場合でも一概に光害の影響が拡大しているとは言い切れない。

主要な道路との比較
前述のアンケート調査により得られた光害の度合いについてのデータにもとづき彩色した地図をもとに、われわれが光害の主因と仮定した主要な道路と比べてみた。
予想に反しあまり大規模道路と光害の増加に関係は見られなかった。これにはいくつか理由が考えられる。
・まず、国道一号線などは交通量が多いが、周囲はガソリンスタンドや運送倉庫などを除いて田んぼなど自然が広がっている。あまりにも大きな道路沿いでは騒音、また深夜の車の明かりなどが原因となり、かえって商業施設や住宅地の建設にとって不向きな条件となっているのだろう。
・次に、近年は東名高速道路や国土交通省直轄管理の国道1号、また主要な都市道路をはじめ、新型の道路照明灯への切り替えが始まっている。この道路照明灯はかつてより小さな電灯部の面積で広範囲を照らすことができ、支柱に使用する金属の量を削減できるほか、光害対策を意識した設計により路面以外の周囲に漏れる光の量が格段に少なくなっている。もはや今後は道路照明灯=光害と単純に決定づけるわけにもいかないだろう。また、東名高速道路等は周囲に漏れる光を抑制する工夫を遮音板に施している。
・最後に、道路そのものの働きについて考えてみたいと思う。当たり前ではあるが、もちろん同・異地域間の人・物の移動に貢献している。今までの研究ではこれのみが重点的に考えられてきたようにも思えるが、それ以外にも周囲に対しアクセスの利便性向上により工業・住宅団地の建設を働きかけることも行っている。これらの場所には人口や、商業施設等による大規模な照明が集中し、まさに光害が発生する代表的な構図が出来上がる。地図を見てもこのように道路の周辺部に光害が広がっていることが明らかに読み取れる。大規模な道路の整備によりいろいろなところから人とともに光害も浜松市に集まってきており、さらに都市のスプロール化により光害の中心が中心市街地だけであるという単純な構造が崩れつつあるだろう。
今後、道路自体から生じる道路照明や自動車等による光害だけでなく、それらの周りにある商業施設からの照明拡散についての対策も研究していかなければならないだろう。
以上より、光害は商業施設からの照明拡散による面が大きく、道路そのものによる影響が少ないと十分考察できる。

土地利用図との比較結果
アンケート結果と平成19年度の土地利用図を比較したところ、以下のことが分かった。
※下記の番号は全て地区番号である。

 ・南区南東部、浜北区北部は、田畑、山林が多く、暗い。
 ・浜松駅周辺は住宅地や商業用地が集中しているせいで、非常に明るい。
 ・浜松駅南東は住宅地が多いが、暗い。
 ・84、97は雄踏街道の影響で明るい。
 ・228は田の他に工場用地も多いが、暗い。
 ・自衛隊基地の北側は、工場用地と住宅地が多いが、暗い。
 ・佐鳴湖東部はほとんどが住宅地で、全体的に見て平均的な明るさである。
 ・146、150、158、163は交差点の影響で明るい。
 ・72は工場用地が多いが、暗い。
 ・125は山林が広がっており、暗い。
 ・204は田畑が多いが、明るい。
 ・219、143は田畑が多く、暗い。

以上のことをふまえるに、商業用地があるところはほとんど明るいと言える。また、田畑、山林、は全体的に暗く、住宅地や工場用地が多いところでも暗い。加えて、交差点や交通量の激しい道路の近くでは光害が大きい。自動車のライトや排気ガスが原因と考えられる。
住宅地や工場用地が集中しているところは明るいと予想していたが、結果は暗いと出た。夜間は光が外に漏れることが少ないため、光害への影響は小さいと考えられる。

反省・今後の課題
今回の光害アンケート調査では、アンケートを実施した日にちにデータをまとめる関係上、大きなばらつきがあった。そのため、気象条件に差があったと思われる。
また、過去のデータと比較してみると光害の進行が改善されたと思われる地域がある。実際に、その地点に行きどのような改善策がとられたのか調べる必要がある。
浜松北高地学部天文班 - 光害2008年度版-2
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2002.02.22 光害2008年-1
1 研究の動機・目的

宇宙から夜間の地球の表面を見た写真を見ると、日本列島の形がはっきり見える。
これは、近年増加している光害の影響によるものだと考えられる。
私たちの住んでいる静岡県でも戦後急速に重工業企業中心に発展し以前は暗かった夜が光に支配されるようになった。
 そこで私たちは、この最も身近である浜松市の光害の実態を調べることによって浜松市の人々に危機感を抱いてもらうとともに光害を減らすために何かを行いたいと考え研究を始めた。
浜松北高地学部天文班 - 光害2008年-1
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多方面からの浜松市の光害調査
~2008年研究内容


多方面からの調査なので、内容を項目ごとに分けてあります。
このページから各項目の詳しい研究内容のページに飛べます。

1 研究の動機・目的
2 光害調査アンケート
3 SQMを用いた光害調査
4 室内モデル実験
5 RGBフィルタを用いた光害を及ぼす光源の種類の推定
6 光害の中心地の特定
7 全体のまとめ

最終更新日:2009.1.31
浜松北高地学部天文班 - 光害-2008研究内容
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結果
 今回は装置の作り方が曖昧であったり望遠鏡が小規模であったりしたため、残念ながら恒星のスペクトル写真を撮影することはできなかった。しかし、学習的な意味としてスペクトルについての知識を深めることができた。
 最終的には実際スペクトルの記録を集めることはできなかったが既成のデータを応用して、理論を確立し恒星の3次元座標化を行うことができた。
例えば、夏の大三角は地上から見ると平面上に見えるが、はくちょう座のデネブが他と比べ、非常に離れていることがわかった。

今後の課題
(1)今回は既成のデータを使って恒星の3次元座標化を行ったので、自分たちで取った恒星のスペクトルを撮影したもので研究を行う。
(2)望遠鏡の赤道儀に対応できる装置を作る。
(3)天文台にあるスペクトル装置を利用できそうであれば利用する。
(4)3次元座標化したときに、夏の大三角もオリオン座も普段見えている形に見える位置が存在しなかったのでより正確な座標化を行う。
(5)より多くの恒星を調べ座標化する。
(6)恒星の大きさの比率は考えずに座標化したため、大きさによる対比を行う。

謝辞
この研究を行うにあたり多くの方々に御協力、御指導を頂きました。
ここで改めてお礼を申し上げます。
浜松市天文協会の皆様
浜松北高地学部顧問
辻野 兼範先生
浜松北高物理研究室の先生方

参考文献
Wikipedia 「赤緯」「赤経」「HR図」「絶対等級」「実視等級」「ベガ」「アルタイル」
「デネブ」「ベテルギウス」「リゲル」「サイフ」「ベラトリックス」
山賀 進のWeb site
熊本県民天文台「デジカメと簡易分光器でスペクトルを撮影」
分光観測データ解析ソフトBeSpec
天体写真の世界
Sloan Digital Sky Survey
愛知教育大学附属高等学校HP
浜松北高地学部天文班 - 恒星の3次元座標化-結果・今後の課題
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恒星のスペクトル写真の撮り方について
?目的
 カメラで直接撮影するのでは光が足りず撮影が出来ないので、天体望遠鏡を使えるスペクトル写真撮影装置を作り、綺麗なスペクトル写真を撮影する。
?使用した材料
・ ボイドカン(直径75mm・直径50mm) ・厚紙(12cm×12cm×2)
・ 回折格子(1000本/mm)
?作り方
()75mmのボイドカンを30cmに切り、端を30度になるように切る。
()厚紙に回折格子を取り付ける穴を開け、回折格子を接着する。
()30mmのボイドカンの直径にあわせた穴を別の厚紙にあけ、回折格子を挟み込むように接着する。
()30mmのボイドカンを13cmに切り、()に取り付け接着する。
()()、()を接着する。
装置

?実験方法
()天体望遠鏡で撮りたい恒星を捕らえる。
()装置を天体望遠鏡の接眼レンズとカメラに取り付け、カメラの感度やしぼり、露出時間を調整し撮影する。
()撮った写真をパソコンで解析する。
?結果・考察
・恒星は望遠鏡により回折格子に入れることはできたが、分光されておらず、スペクトルが出ていなかった。
・赤道儀を使うと装置が使えなかったので、長時間の露出ができなかった。
?まとめ
全体的に光の量が不足していたためにスペクトルの写真を撮ることができなかった。1時間程度の長時間の露出を行えば撮ることが可能であると思われるが、常に星を望遠鏡の中心に捉えないといけないため難しいと考えられる。
また、望遠鏡の口径と全長が小規模だったため、十分に集光できなかったのも原因であると考えられる。

恒星の距離の求め方について
(1)絶対等級を求める
()スペクトル写真を、画像解析ソフトRegistaxを用いて補正した後、FITS形式で保存する。
()保存した画像を分光観測データ解析ソフトBeSpecで解析し、スペクトル型を決定する。
()()よりHR図から絶対等級を求める。
(2)実視等級を求める
実視等級とは見たままの等級の事である。そのため目視によっておおよその等級を求めればよい。
この時期に同時に観察することができ、なおかつ実視等級がほぼ0等級であること座のベガと実視等級がほぼ1等級であるさそり座のアンタレスを基準に実視等級を求める。
(3)分光視差による距離の計算法
m等級の明るさをLm、M等級の明るさをLMとする。そこで、見かけの等級(m)と絶対等級(M)、距離d(pc)の関係を考える。d(pc)離れた恒星の見かけの等級をm、地球上での明るさをLm、その恒星を10pcの距離に持ってきたときの明るさ(つまり絶対等級)をM、その時の地球上での明るさをLMとする。
等級と明るさの関係より
計算式1

明るさは距離の2乗に反比例するので
計算式2

したがって
計算式3

となるので、絶対等級と実視等級を求めれば、距離を計算により求める事ができる。
(4)公式による距離の計算
?やり方
(1)、(2)より絶対等級と実視等級が求められるので、分光視差の公式に当てはめ、距離を求める。なお、地球の公転による距離の変化は、恒星までの距離に比べて微々たるものであるので、考えないものとする。
? 結果
今回は絶対等級を求める事ができなかったので、仮に既成のデータを使用して距離を求めていく。

恒星の3次元座標化
方法
今回、恒星を座標化するにあたって、赤緯と赤経を使用する。そのため、地軸の傾きがないものとした地球で考える事とする。地球を赤道で2つに分けた半球とし、視点はその地球の中心からのものとする。
 するとx軸は春分の日(秋分の日)の太陽が南中した時の方角と地球の中心を結び延長した線となる。y軸はその時の太陽が昇る方角と沈む方角を結び延長した線となる。そしてz軸は地軸と一致する。
()z軸の距離を求める。
   恒星までの距離(d)が分かったので、赤緯をθ1とするとd×sinθ1で求める事ができる。
()x軸の距離を求める。
   まず、d×cosθ1を求め、この値をrとおく。そして、赤経をθ2とするとr×cosθ2で求める事ができる。しかし赤経は角度の表し方が特殊なので、cosの値を求めるために度数法に変換する必要がある。
()赤経を変換する。
   赤経の1時は度数法の15度である。よってa時×15で度数法に変換できる。また赤経1分は赤経1時の1/60なのでb分/60×15で度数法に変換できる。そして赤経1秒は赤経1分の1/60つまり赤経1時の1/3600なのでc秒/3600×15で度数法に変換することができる。最後に3つの値をたして、赤経を度数法に変換する。
()y軸の距離を求める。
   ()と同様にして、r×sinθ2で求める事ができる。
()距離を座標に変換する。
   1光年を1とし、()()()を座標に変換する。
夏の大三角

星の位置関係
浜松北高地学部天文班 - 恒星の3次元座標化-研究内容
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研究の流れ

今回の研究の目的を前述した動機をふまえ、次のように設定した。
?恒星のスペクトル写真を撮影するための装置を作る。
?恒星のスペクトル写真を撮影する。
?恒星のスペクトル型を推定する。
?HR図より絶対等級を調べる。
?実視等級を求める。
??、?より恒星の距離を計算により求める。
?赤経と赤緯と?よりパソコンで座標化をする。
浜松北高地学部天文班 - 恒星の3次元座標化-研究の流れ
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研究の動機

 私たちは常に天球上にある星座を見ている。それゆえに星座を平面的にしか見ていない。ところが、星座を作っている一つ一つの恒星は距離も大きさもばらばらである。そのようにして作られている星座は、もし立体的に見たら一体どのようになるのだろうか。私たちは、恒星一つ一つを地球からの距離によって、立体的に座標化することが可能であると考えた。 
 そこで、私たち浜松北高地学部天文班恒星の3次元座標化班は、新しい研究を始めるにあたり過去の先輩たちの研究を調べてみた。すると、昭和58年度に「恒星の座標化」という研究が行われていた。これはアナログ式に恒星の座標化を行っていたものであった。しかし2007年になった今、写真撮影や天体観測の技術は進化した。そこで私たちはこれに目をつけ、過去の研究を踏襲しつつ新しい方法でこの恒星の3次元座標化をデジタル式に行おうと考えた。
浜松北高地学部天文班 - 恒星の3次元座標化-研究の動機
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 3.2007年度夏バージョンの開発
a.研究の流れ
 2007年度夏バージョンの開発に当たり、冬バージョンの問題だったデータ数が少ないという問題点を解決するために、夜空の明るさを自動で記録してくれる装置を製作することにした。
b.自動記録装置の製作
 自動で夜空の明るさを計測する装置の設計にあたり、各部分毎に設計をした。
 センサー部分には、夜空の低い照度でも比較的大きな出力が得られると考えられたソーラーパネルを、またより精度を上げるために2V500mAのソーラーパネルを20枚直列にしてセンサーとして利用することにした。
 センサーの出力を記録する部分では、比較的安い価格で計測ができ、回路の設計も自由だなため秋月電子のキットでデータロガーを自作して利用することにした。
 電源はデータロガーの電源電圧は7V〜9Vの範囲で利用可能なので、エコやランニングコストを考慮してニッケル水素充電池を6本直列にして使用し、昼間はソーラーパネルでこれを充電できるようにした。
 また、昼間にソーラーパネルで発生した電力がデータロガーに流れるとオペアンプなどが破損する可能性があるので安全回路を設計した。まず明るさセンサーによって夜間だけソーラーパネルからの出力をロガーに流すリレーの回路を設計した。リレーは破損する可能性があり、明るさセンサーも誤作動する可能性が無いわけではないので、ツェナーダイオードと抵抗でもう一段階電圧制限する安全回路を製作することにした。念には念を入れて電流制限のヒューズも取り付けることにした。
 実験の結果1.5Vのソーラーパネルで夜間に5mV発電するので、計算上は40Vならば計算1
 データロガーのA/Dコンバータは10bitなので、測定最小単位は計算2
となり、0.1333Vのとき、電圧は27/1024となる。これでは明るさによる電圧の変化が大きくないので、オペアンプを使って増幅することにした。秋月電子のデータロガーには増幅用のオペアンプが付属しているので、それをそのまま利用することにした。増幅率は、ちょうど良くなるように、製作後測定しながら最適になるように調整することにした。
 また、ロガーで記録しているデータは搭載している液晶で随時確認できるようにし、また後でパソコンにUSBでデータを転送できるようにした。
 本体の構造は、屋上に設置するので防水をしっかり行い、強風にも耐えられるようにJw cadを用いて設計した。
c.問題・改善
 前節の通り製作して、屋上において正常に記録できるかどうか実験してみたところ、重大な問題が発生した。まず、データロガーでデータロガー基板上の温度を測ったところ、午前11時ごろ既に45度を超えていた。特に液晶は温度変化に弱いので、直ぐに撤去し、改善策を考えた。また、ソーラーパネルが乗っているアクリルが、高温のため、溶け出した。ソーラーパネル自体は熱にそれほど弱くないが、下のアクリルが溶けてソーラーパネルの向きがばらばらになり、正確な明るさ測定ができなくなる恐れがあるため改善が必要であった。 改善策として、データロガーが入っている箱の周りをアルミホイルで覆った。これにより外部からの熱・光を遮断できるので、午後1時に同様に温度を測ったところ、37度程度と問題ない範囲に収まっていた。ソーラーパネルの土台は、防腐を施した木材を利用することにした。木なら熱に強く、加工も比較的しやすい。このようにして、熱に耐えられるように自動記録装置を改良した。
d.データの収集
 自動記録装置でデータを収集しながら、気象データを収集するが、明るさが自動記録なので、気象データもその時に人が記録していては意味がない。そこで、今回は気象庁が公開している気象データを利用することにした。しかし、浜松市に設置されているアメダスでは天候は記録できない。そこで天候だけは自分たちで記録することにした。天候はカメラを利用して記録する方法を考えた。本当は魚眼レンズがあれば正確に雲量、つまり天候を記録できるが、標準の広角レンズしかないので広角レンズで雲量を記録する方法を考えた。
 まず5分間隔でデータとして利用する時間を中心に5枚写真を撮る。雲は流れているので5枚の写真中の雲が占める割合は、データとして利用する時間の時の全天の雲量と相関しているはずである。そして、その雲の割合と同時に目視で測った全天の雲量のデータがあれば、その雲の割合から全天の雲量が予測できるようになる。
e.雲量の計測
 天頂付近の雲量が全天の雲量とどのように関係しているかを確かめるために、一晩カメラで天頂付近の雲量を記録しながら、目視で5分ごとに全天の雲量を記録し続けた。なお、浜松北高の屋上には全天が開けた場所が無いため、北西と南東に分けて雲を記録し、後で合成した。写真からその写真に含まれる雲量を求めるときには次のルールを適用した。
• 写真が一色の場合、はっきりした白の場合は雲、はっきりとした黒の場合は雲ではないとする。
• 写真が複数の色に分かれている場合明らかに白い部分を雲、明らかに黒い部分を雲ではないとする。
• うす雲は、はっきりとした雲を1、雲が無い空を0 としたときに0.8を超えている場合に雲とすることにする。
 なお雲の判定は人により誤差が出ないように全て一人の人間が行った。天頂付近の雲量と全天の雲量の表を資料に示す(資料5)。
資料5-1
資料5-2
 写真の雲量と全天の雲量は相関係数0.813368368の高い相関があったが、雲は流れているため、それぞれの時間を中心とした5枚の写真の雲量の平均をとった値と全天の雲量の相関係数を求めた。すると、0.871918984になったのでこちらのほうをデータとして利用し、それらの近似式から全天の雲量を求めることにした。なお、5枚の写真から予測した天候と実際の天候との一致率は88%となった。今後この方法で雲量を求めることとし、データの表などでは、この方法を判定者の名前をとって宗宮式と呼ぶことにする。
f.月の光束比の計算
 満月の時には当然夜空は明るくなり、新月のときや月が昇っていないときは暗くなる。月からソーラーパネルが受ける光束は月齢と月の仰角によって決まると考えられるので、それらを式にしてデータとして利用することにした。
 等級が1等級変わると明るさは100の5乗根変わるので、この関係より明るさの比を求めると以下のようになる。となお、月齢14.8以降は14.8を軸に対称である。
月齢  等級  明るさ比
 0            0
2.5   -6.8     0.63
4.9   -8.7      3
7.4   -9.9     9.05
9.9   -11      25
12.3  -11.8     50
14.8  -12.6    100

 ここで、Excelを用いて月齢と明るさ比の近似式を求めたところ、
月例と明るさ比
となった。このときの相関係数は0.999886115となり、十分に利用できる。
 また、ソーラーパネルが受ける光束は、月の仰角の正弦と比例するはずである。
 これらの計算方法で、月齢と月の仰角から光束比を求める式は、まとめると以下のようになる。
月齢、仰角からの光束比
 この式を用いた光束比のデータを利用することにした。
g.収集したデータ
 これらの方法で収集した結果、冬バージョンに比べ111件というはるかに多くのデータが集まった。
 時間・天候・風向は数値ではないので、冬バージョンと同様に、それぞれの状況においての平均の数値をそれぞれのデータとして利用することにした。以下がそれぞれの平均の数値である。なお、明るさは電気的ノイズなどによる瞬間的な電圧の変動の影響を考慮して、その時間の前後10分ずつの平均を利用することにした。
(1) 時間 21時 22時 23時 0時 1時 2時 3時 4時
        476  413  339 318 262 303 215 193 
(2) 天候 快晴 晴れ 曇り
       199.2 355.4 399.9
(3) 風向 北  北北東  北東  東北東  東  東南東  南東  南       
       262.0  159.8  232.8  249.0  167.0  113.0  140.5  468.8
      南東南  南南西  南西  西南西  西  西北西  北西  北北西  静穏
       200.8   235.4   494.0  432.4  477.3  323.3  264.0  322.3   339.0

 収集したデータを資料に示す(資料6)。なお飽和水蒸気量は、近似式
近似式2
(E(T)はT℃のときの飽和水蒸気圧 M(T)はT℃のときの飽和水蒸気量)
を利用して算出した。
資料6-1
資料6-2
資料6-3
資料6-4
h.データの相関
 まず、各気象データと明るさの相関係数を求めた。以下がその結果である。
各気象データと明るさとの相関
 冬バージョンでは湿度や容積絶対湿度が増えると明るさも増していたが、ここでは異なる結果となった。データが多いので、そうなったのはデータの問題ではなく、意味があると考え、今回は相関係数が0.1>-0.1であるものと気温と高い相関がある飽和水蒸気量を除いたものを全てまとめて重回帰分析した。結果を資料に示す(資料7)。
 この結果から
重回帰分析の結果
(x1=時間数値 x2=最後に雨が降ったときからの時間 x3=天候数値 x4=風向数値 x5=風速(m/s) x6=気圧(hPa) x7=気温(℃) x8=湿度(1/100%))
という近似式が導かれた。また、このときの相関係数は0.656846975となった。
i.相関に関する考察
 夏バージョンの相関付けでは、冬とは異なった結果となった。それぞれのデータと明るさとの相関について考察していく。なおグラフについては別に資料に示した(資料8)。
I. 時間
 時間数値が以下のようになり、相関係数が0.42972となるので、正の相関が見られる。グラフにすると夜が更けていって明け方に近くなればなるほど暗くなることがわかる。これは、家庭や店舗などから出る光が夜が更けるにつれて少なくなるからと考えられる。
 21時 22時 23時 0時 1時 2時 3時 4時
 476 413  339 318 262 303 215 193
資料8 時間との相関
II. 最後に雨が降ったときからの時間
 相関係数は0.19127なので正の相関があり、グラフにしてみると雨が降ってから時間がたつにつれ確かに明るくなっていることがわかる。これは空気中の塵や埃などが雨で洗い流されて、その後再び発生するからであると考えられる。
資料8-2
III. 月の光束比
 相関係数は0.05368と低い正の相関がある。グラフにしてみたところ月の光束比が40を越えたあたりから明るさが低くならないことがわかる。これは他の条件がどんなに良くて空気が澄んでいても月の光がソーラーパネルに当たったためと考えられる。
資料8-3
IV. 天候
 相関係数は0.38380と正の相関が見られ、快晴、晴れ、曇りと順番に天候数値が増加しているので、快晴のとき空は最も暗く、晴れ、曇りとなるにつれ明るくなることがわかる。これは冬の結果と同様に地上から出た光が雲に反射して地上を照らすからだと考えられる。
 快晴 晴れ 曇り
 199.2 355.4 399.9
資料8-4
V. 風向
 相関係数は0.49569と正の相関が見られ、風向数値は以下の表のようになった。そこで風向の向きと風向の平均を円グラフにしてみたところ、南西から西よりの風が吹くときに明るくなり、東から北よりの風が吹くときには暗くなることがわかった。各方角から吹いてくる風の乾燥の度合いなどに影響を受けていると考えられる。
  北 北北東 北東 東北東 東 東南東 南東 南南東
 262.0 159.8  232.8 249.0 167.0 113.0 140.5 468.8
  南 南南西 南西 西南西 西 西北西 北西 北北西 静穏
 200.8 235.4 494.0 432.4 477.3 323.3  264.0 322.3  339.0
資料8-5-1
資料8-5-2
VI. 風速
 相関係数は0.21571と弱い正の相関がある。グラフにすると以下のようになる。これは空気中の塵や埃の量が風速が早くなるにしたがって、地上から巻き上げられるなどして増えるからだと考えられる。
資料8-6
VII. 気圧
 相関係数は-0.14351と弱い負の相関がある。グラフにすると以下のようになる。これは気圧が下がると天気が悪くなり、雲が増えるということと関係しているかもしれない。
資料8-7
VIII. 気温
 相関係数は0.31324と正の相関がある。グラフにすると以下のようになる。気温が上がると明るくなるのは、冷え込んだ冬の夜に空気が澄んで星が良く見えるのと関係があるのかもしれない。
資料8-8
IX. 湿度
 相関係数は-0.25950と負の相関がある。グラフにすると以下のようになる。冬とは違う結果になった。これは季節による違いなのかもしれない。今後理由を解明するためにデータを取り続け、実験なども行っていきたい。
資料8-9
X. 飽和水蒸気量
 相関係数は0.32266となり正の相関が見られる。これは飽和水蒸気量が気温から導き出せるからである。
資料8-10
XI. 容積絶対湿度
 相関係数は0.08863と非常に弱い正の相関がある。これは正の相関の飽和水蒸気量と負の相関の湿度をかけたものであるからだが、冬バージョンでは比較的強い正の相関があったのに今回このような結果になった。季節の違いからかもしれないが、湿度と同様に、データを取り続け、実験なども行いこうなった原因を究明したい。
資料8-11
j.予測プログラムの製作
 今回は冬バージョンとは違い、収集したデータがオンラインの気象予報で利用できるもの以外も含んでいるので、予測されたデータを入力すれば、夜空の明るさの予測値が表示されるプログラムを製作した。今回はプログラムがそれほど複雑でないことと、ユーザーインターフェースを重視すること、HSPではデフォルトで累乗をサポートしていないことから、Microsoft Visual C# を利用してプログラムを製作した。
k.反省・今後の課題
 2007年度夏バージョンの開発は季節が変わると明るさの変化が大きいので、これで終了である。しかし、同じ装置を用いて同様に秋・冬のデータも取り続ければ同様に立式が可能である。冬バージョンに比べはるかに多くのデータが集まるので、より精度の高い予測が可能となるはずである。しかし、単純に気象予報だけで得られるデータだけではないので、そのほかのデータの精度が高くなければ式の精度が高くても意味が無い。今後には以下の課題が残った。
• 熱には強くなったが、寒さに対して今のところ特に対策をしていない。
• 気象データに関しては手動で入力しなくてはならない。
• 季節ごとに予測式を作ると季節の境目には対応できない。
 これらの問題点を解決すべく2007年度秋バージョンを開発していく

 4.2007年度秋バージョンの開発
a.開発の流れ
 2007年度秋バージョンの開発では夏バージョンで問題になった点などを考慮し以下のことを行う。
 冬になってもデータを取り続けられるように、自動記録装置に防寒を施し寒さに強くする。
 気象データの転記を自動で行うプログラムを製作する。
 全国と明るさを比較できるようにするために等級で明るさを求められるようにする。
 手軽で正確に等級で明るさを求められるように、2006年度冬バージョンで行ったデジタル一眼レフカメラによる夜空の明るさを等級と相関づける。
 場所による明るさの違いを調べられるように、小型で持ち運びのできる明るさ測定装置を複数作る。
 気象データが明るさと影響する理由を、実験を行い調査していく。
b.明るさ自動記録装置の改良
 全国各地で夜空の明るさ調査が行われているが、全国と明るさを比較できるようにするために等級で明るさを求める必要がある。等級とソーラーパネルの電圧を相関付け、自動的に等級を求めるためには、光を受ける角度をフィルムカメラによる夜空の明るさ調査に近づける必要がある。そこで、2007年度秋バージョンでは2007年度夏バージョンの自動記録装置を改良し、ソーラーパネルが光を受ける角度を減らすことにした。また、液晶の破損を防ぐためにロガー部分に防寒処理を施すことにした。以下がその改良の方法である。
 A 光の入射角の改良
1. 配線をつなぎかえて、センサーとして利用するソーラーパネルの数を20枚から7枚に変更する。
2. 塩ビパイプ(内径107.6mm 高さ250mm)を各ソーラーパネル上に取り付け、光の入る角度を約45度に変更する(資料9)。
3. 塩ビパイプが入る高さまでソーラーパネルが乗っている台を下げて取り付ける。
4. オペアンプの増幅率を半固定抵抗で調節し、夜空の明るい時と暗い時が測定可能な範囲に入るようにする。
 B 防寒処理
1. ロガー部分の蓋の形に合わせて発泡スチロールを切る。
2. ガムテープで蓋の内側に切った発泡スチロールを貼り付けていく。
資料9

AAOIFS改
                      改良された夜空の明るさ自動記録装置
c.自動気象データ収集プログラムの製作
 現在のように一つ一つ気象庁のホームページから気象データを移していては時間がかかり、間違える可能性もある。
 そこで、自動でデータが含まれているHTMLファイルから必要なデータだけを取り出してエクセルで読み込めるファイルに変換するプログラムを製作した。実行画面は表示されない。自動でcsvファイルで必要なデータだけを書き出す。
 このプログラムによって、より早く、正確に気象データを転記することが可能になった。
d.収集したデータ
 前章のように改良した自動記録装置で現在までに収集したデータを資料に示す(資料10)。
 ソーラーパネルの枚数が減り、光の入射角も大幅に制限されたため、ソーラーパネルで発生する電圧が非常に小さくなり、オペアンプで増幅するにはノイズが大きくなりすぎる。2007年度夏バージョンに比べて明るさは低い値になっているのはそのためである。しかし、2006年度冬バージョンではもともと256段階だったのでこれくらいの分解能でも問題ないと思われる。
 今後この方法でデータを収集し続けていく。
資料10
e.等級との相関付け
全国のデータと比べやすくするために、自動記録装置の明るさと2006年度冬バージョンで行ったデジタル一眼レフカメラによる明るさとフィルムカメラで求める等級を相関付けて、それぞれ相互に変換ができるようにする。以下がその方法である。
1. 天頂付近に向けたフィルム一眼レフカメラで雲が入らないように以下の条件で写真を撮る。
A) フィルムのISO感度は400
B) レンズは50mm標準
C) フォーカスはマニュアルで無限遠
D) 絞りはF値が4.0になるように調節する
E) シャッタースピードは30秒または60秒
2. 同時に同様の方法でデジタル一眼レフカメラEOS20Daでも撮影する。
3. 同じ時間の自動記録装置の明るさを解析して求める。
4. 天頂付近の写真が入ったフィルムを現像し、指定された方法で解析して等級を求める。なお、現像・解析は継続的に夜空の明るさ調査をフィルムカメラで行っている浜松市天文協会に依頼する。
5. デジタル一眼レフカメラで撮った写真を2006年度冬バージョンの方法で解析する。
6. 1~5を複数の日に行い、それぞれのデータをまとめる。
7. デジタル一眼レフカメラの明るさとフィルムカメラの写真により求められた等級をExcelで散布図にする。
8. 線形近似直線、対数近似曲線、多項式近似曲線、累乗近似曲線、指数近似曲線を散布図に追加し、最も相関係数が高くなる近似式を求める。
9. 自動記録装置の明るさとフィルムカメラの写真により求められた等級で、7,8を同様に行い、最も相関係数が高くなる近似式を求める。
 このように、自動記録装置の明るさと等級の近似式、デジタル一眼レフカメラの明るさと等級の近似式をそれぞれ求め、それぞれの明るさから等級を求められるようにする。
 今後撮影などを行い、データを収集し相関付けしていく。
f.小型明るさ測定装置の製作
  場所により夜空の明るさは異なるのでそれについても調査する必要があるが、自動記録装置はセンサーにソーラーパネルを利用しており、自動記録が目的で大型なため移動することはできない。そこで、どこにでも持ち運びができて同時に複数の地点で夜空の明るさを測定できるように、小型の明るさ測定装置を作ることにした。
  小型の明るさ測定装置なので、部品の選定は自動記録装置とは異なる。以下が明るさ測定装置の概要である。
 センサーにはCdSまたはフォトダイオードを利用する。
 データの記録機能は搭載しない。また、パソコンとの連携はない。
 明るさなどはバックライトつきLCDまたは7セグLEDに表示する。
 明るさは温度補正を行い、等級で表示する。
 PIC16F877を利用して明るさと温度から等級を求める。
 電源は006P型ニッケル水素電池又は単3型又は単4型ニッケル水素電池4~6本を利用する。
PIC16F877の書き込みには秋月電子通商のAKI-PICプログラマー Ver.3.5を組み立て、利用する。プログラミングにはアセンブリ言語を利用することにする。
 今後詳細に部品を決定して回路を設計し、回路とプログラムを製作していく。
h.湿度と光の散乱率の関係
 2006年度冬バージョンと2007年度夏バージョンでは湿度と明るさとの相関が異なった。
 この原因を調査するため、暗室内で湿度を変えて光の散乱率を測定する実験を行う。
 まず、光の散乱率を測定するための装置を製作する。
光の散乱率測定装置
 同じ光源なら照度は距離の二乗に反比例するので、理論上は照度計2の値は照度計1の値の4分の1倍になるはずである。それ以上減少したら、その光は散乱により失われたと考えられ、その減少率が散乱率ということになる。
 この装置を利用し、加湿器と除湿機を使い湿度を調節して散乱率を測定し、その変化を見る。

 今後この装置により実験を行っていく。

 
・・・研究は現在も進行している。2007年度秋バージョンが完成する頃には明るさを等級で示すことが出来るようになり、より精度の高い予測も可能となっているだろう。また、地域による明るさの違いなども考察できるようになっているはずである。
 今後もデータを取り続けていけば、今までの相関係数との比較から季節ごとのより正確な予測を行うことが出来るだろう。私たちの精神を受け継いだ後輩たちの活動に期待したい。
浜松北高地学部天文班 - 平成19年度研究要旨~2007年夏バージョンの開発
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平成19年度研究要旨
目次
 1.研究の動機
 
 2.2006年度冬バージョンの開発

   a.仮定

   b.データの収集

   c.明るさ解析プログラム

   d.明るさ自動解析プログラム

   e.データの相関と立式

   f.自動予測プログラムの開発

   g.反省・課題

 3.2007年度夏バージョンの開発
 
   a.研究の流れ

   b.自動記録装置の製作

   c.問題・改善

   d.データの収集

   e.雲量の計測

   f.月の光束比の計算

   g.収集したデータ

   h.データの相関

   i.相関に関する考察
     ?.時間
     ?.最後に雨が降った日からの時間
     ?.月の光束比
     ?.天候
     ?.風向
     ?.風速
     ?.気圧
     ?.気温
     ?.湿度
     ?.飽和水蒸気量
     ??.容積絶対湿度

   j.予測プログラムの開発

   k.反省・今後の課題

 4.2007年度秋バージョンの開発

   a.開発の流れ

   b.明るさ自動記録装置の改良

   c.自動気象データ収集プログラム
   
   d.収集したデータ

   e.等級との相関付け

   f.小型明るさ装置の製作

   h.湿度と光の散乱率の関係


 1. 研究の動機
 星の見やすさ、天体観測のしやすさは、日によって異なる。Yahoo! 天気情報には“星空指数”という予報がある。しかし、予報が地域ごと(県西部など)であったりと、実際には市内でもかなり異なる星の見やすさが大きな地域でくくられてしまっていたり、冬のほうがあきらかに天体観測はしやすいはずだが、夏でも指数100が予測されたりと、精度に疑問を感じることも多い。
 そこで、私たち静岡県立浜松北高地学部天文班は、この予報を、特に浜松北高における予報を自ら行おうと、2006年11月1日、浜松北高での天体観測のしやすさ、つまり夜空の明るさを予測するシステムを自分たちで作ることにした。
 私たちは今作っているこのシステムをAAOIFSと呼んでいる。AAOIFSとはAutomatic Astronomical Observation Index Forecasting System、自動天体観測指数予測システムの略である。
 このシステムの最終的な目標は、夜空の明るさに関するデータを自動で収集し、自動で天体観測のしやすさ予測式を更新し、自動で天体観測のしやすさを予測できるようになり、その予測をもとに星の観望に適している日を事前に見極め、より良い観望会ができるようになることである。

 2. 2006年度冬バージョンの開発
a.仮定
 地上から出た光は空気中で散乱されることによって、初めて空を明るくする。空気中で光が散乱するのは、光が空気中の水蒸気の水分子や、塵などにあたるためである。したがって地上から出る光の量が一定なら、夜空の明るさは空気中の水蒸気量などにより変化するはずである。我々はこの仮定を元に、温度、湿度などの気象条件と夜空の明るさを相関付けることにした。なお、地上から出る光ができるだけ一定になるように、観測は毎日同じ時間帯に行った。
b.データの収集
 気象要素と夜空の明るさを相関させる式を作るために、それぞれのデータを集めた。月齢が16~5かつ日没が5:30までの、11/8~11/25、12/7~12/25、1/6~1/24、2/4~2/14の最大で67日間に写真を18:30に撮影してデータを採ることにした。雨が降っている日は撮影しなかった(資料1)。
資料1-1
資料1-2
c.明るさ解析プログラム
 写真のままでは明るさの比較ができないので、写真から明るさを客観的に数値化することが必要である。写真の明るさをどう数値化するか考察するために、写真に明るさがどう分布しているかをヒストグラムを用いて表すプログラムを製作した。写真の明るさを抽出する部分ではドットごとに緑のカラーコードを調べ、カウンタのそのカラーコードの部分の数値を+1していく。そしてもっともカウンタの数値が大きくなったところをその写真の明るさとする。
この方法で明るさの解析するプログラムを無料プログラミング言語HSPを利用して製作した。
写真解析の考察
 製作した写真解析プログラムにより、撮影した写真を解析した。写真の見た目の明るさとヒストグラムの形、写真解析プログラムによる明るさ、頂点の数には次のような関係が見られた。
暗い夜空の写真
明るさ ・・・78
ヒストグラムの頂点の数 ・・・1
 暗い夜空の写真のとき、ヒストグラムの形はこのように頂点の部分が左側、つまり暗い側に偏る。解析プログラムによる明るさは60~155程度と低い値になる。ヒストグラムの頂点の数は1つである。
明るい夜空の写真
明るさ ・・・237
ヒストグラムの頂点の数 ・・・1
 明るい夜空の写真のとき、ヒストグラムの形は頂点の部分が右側、つまり明るい側に偏る。解析プログラムによる明るさは155~250程度と高い値になる。ヒストグラムの頂点の数は1つである。
明るすぎる夜空の写真
明るさ ・・・255
ヒストグラムの頂点の数 ・・・2
 明るすぎる夜空の写真のとき、ヒストグラムの形は右端が最高の形になる。解析プログラムによる明るさは255となる。ヒストグラムの頂点の数は雲が写りこんでいて複数ある場合がある。明るさが255というのは、実際にはそれ以上になった可能性があるので、今回データとして利用しないことにした。
部分的に雲が入った夜空の写真
明るさ ・・・122
ヒストグラムの頂点の数 ・・・3
 部分的に雲が入った夜空の写真のとき、ヒストグラムの形はこのように複数の頂点ができる。これは雲が無い部分の明るさと、雲がある部分の明るさが大きく異なり、それぞれの頂点が出たためであると考えられる。解析プログラムによる明るさは、複数ある頂点のうちもっとも高い部分となるが、これは雲の入り方が毎回異なるので、ほとんど同じタイミングで写真をとっても、解析プログラムによる明るさが異なる可能性があるので、今回データとして利用しないことにした。
d.明るさ自動解析プログラムの製作
 これらの考察に基づいた方法で多くの写真を効率よく解析するために、明るさ自動解析プログラムを製作した。今後解析しなくてはならない写真が増えても、はじめに写真を指定すれば自動で次々に明るさを解析し、最後にエクセルで開けるcsvファイルで書き出してくれるようにした。
収集したデータ
 これらの収集方法において収集したデータでを資料に示す(資料2)。飽和水蒸気量のグラフから求めた空気1m^3中の水蒸気量(以下容積絶対湿度)もデータに加えた。データが取れたのは22日間である。
資料2-1
資料2-2
資料2-3
e.データの相関と立式
 収集したデータが明るさとどう相関しているか以下の方法で検証し、気象予報から明るさを予測するために明るさと気象データの方程式を作る。 まず、データが数値でない天候と風向についてそれぞれの天候・風向のときの明るさの平均値を求め、それをそれぞれの天候・風向のデータの数値とする。
天候  快晴  晴れ  曇り
     111  197  188   
     113  133  252
      78      237
     122      133
      99      172
     114
     102
     162
      96
     107
平均  110.4  165  196.4

風向  西   東   南   北西
    111 197  252  113
    188
     78
    122
    237
     99
    114
    102
    133
    162
     96
    107
    172
    133
平均 132 197  252  113
 収集したデータと明るさの相関係数をそれぞれExcelの
CORREL関数を用いて算出する。
相関係数
 明るさと相関がありそうなデータは、天候、風向、飽和水蒸気量・乾球温度・湿球温度・容積絶対湿度だが、重回帰分析は説明変数同士が相関していてはいけないので、飽和水蒸気量・乾球温度・湿球温度・容積絶対湿度のうちどれか一つしか説明変数として使えない。他の3つ全てとよく相関している容積絶対湿度を代表して使うことにした。容積絶対湿度・天候・風向を説明変数、明るさを被説明変数として重回帰分析を行う。ちなみにX値1=x1=容積絶対湿度 X値2=x2=天候 X値3=x3=風向 であり、y=明るさ予測値 とおく。分析結果を資料に示す(資料3)。
資料3
 この解析結果より、明るさの近似式は
近似式
となる。
この式より以下のことがわかる。
• 容積絶対湿度が増える、すなわち気温が上がるか湿度が上がると夜空は明るくなる。
• 快晴のときより晴れのとき、晴れのときより曇りのときのほうが夜空は明るくなる。
• 風向が夜空の明るさに影響する。
 このとき近似式による明るさと、実際の明るさの相関係数は0.875421517となり、高い相関があると考えられる。
 また、誤差の平均は12.1%となった。
 このように、気象条件と明るさを相関付けた。
f.自動予測プログラムの開発
 この近似式を元に、インターネットから自動で気象予報データをダウンロードして常に最新の夜空の明るさ予報を表示、その予報をインターネットにアップロードするプログラムをHSPで製作した。文字コード変換は別のアプリケーションを製作し、サブルーチンのように利用した。アップロードにはファイルの更新があると自動でアップロードするフリーウェアを利用した。実行画面を資料に示す(資料4)。
資料4
g.反省・課題
 製作した後、以下の問題が浮上した。
• データ数が少なく、方程式の信憑性が低い。
• 同じ方程式で、春以降の気象に適用しようとすると、ほぼ毎日明るさ予測値が255になり、冬しか使えない。
• 夏、同じ方法でデータを取るには毎日8時過ぎまで学校に残らなくてはならない。
• 夏、雲がまったく入らないで写真が取れることが難しい。
• 実際は多少の雲があっても晴れ間があれば天体観測ができる。
• 日没後の決まった時間にしかデータが取れないので、時間による明るさの変化を検証できない。
 以上のような問題点を改善して、2007年度夏バージョンを開発していくことにした。
浜松北高地学部天文班 - 平成19年度研究要旨~2006年冬バージョンの開発
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2002.02.22 2009年合宿
概要
7月26日,27日,28日にかけて愛知県のスターフォーレスト御園で行われた合宿。2日とも雨が降り、期待していた以上に星を見ることができなかった。

内容
26日
12:00
例年通り地学室に集合。例年なら近所のスーパーに買出しに出かけるが、今年は全員が食材を持ってくるという策をとることで、スムーズに出発前の作業を行った。
ここだけの話だが、準備が終わった時、2年の男子はバスの中で高校野球の実況を聞いていた。

13:00
学校を出発。バスの中では、ゲームやトランプ、音楽を聴くなど個人で様々なことをしながら目的地へと向かう。
雨は移動中には昨年同様降りやまず、晴れることをただ祈った。

15:30
スターフォーレスト御園着。雨は一向に止む気配なし。
チェックインの後、天文班長作成の公正なくじで決めてあったバンガローへ荷物を置きに行く。
夕食まで野球やバトミントンなどを芝生広場で遊ぶ。
昨年の教訓から、ボールを周りの物にぶつけないよう様々な工夫が取られた。

16:30
夕食のバーベキューの準備を始める。

20:00
バンガローに戻り、各自好きなように過ごした。

23:30
谷下班の人たちが人数の都合上、先に大きな望遠鏡で観望会を行った。

天文班は天候の都合上、観望会は延期となった。

27日
07:00
朝食の時間。
その後は睡眠を取る人や芝生広場で遊んでいた。

13:30
昼食のそうめんを各バンガローで食べる。
1日目のバーベキューでのあまりものを使った焼肉パーティーを行うバンガローもあった。

17:00
夕食のカレーの準備を始める。
先生の作ってくれたカレーには敵わないが、とてもおいしいカレーだった。

21:00
昨日に引き続き雨。結局、天文班の観望会は行われなかった。

28日
00:00
とあるバンガロー、
2年男子だけで前々から計画していた「不健全育成会」を開催する。
非常に盛り上がる内容であった。

08:00
朝食を食べ、急いで帰る支度をする。このときも天気は雨。
恒例の記念写真を行う。

09:00
御園発。浜松に着いたとき、空は晴れていた。
 
浜松北高地学部天文班 - 2009年合宿
20:42:21 Top↑
2002.02.22 2009年学校祭
概要
この年は、部活動展示準グランプリをとった。

地学部展示について
テーマ
「宇宙」
ちなみに2008年度は「地震」であった。

題名
「チガククエスト 光害の脅威」

簡単なストーリー
人類の技術が進歩し、一般の人間が宇宙に旅行できるようになった世界。来場者は宇宙船「寸林号」に乗り、広い宇宙のどこかにある「光害研究所」を訪れる旅をする。光害研究所では、人柄のよい研究所員が光害について説明をしていたのだが、研究所内を進むと宇宙人から「地球上の光をすべて奪う」との犯行予告が送られてくる。そして旅行者と人柄のよい研究所員は、地球を守るため宇宙人に戦いを挑むのであった。

展示概要
合成写真入り新聞…毎年恒例となった合成写真入りの新聞。
宇宙船「寸林号」…なぜこの名前になったかはあまり触れないでおこう。昨年度の装置を簡略化し、動かしやすくなっている。
研究所入口~研究所内…撮影に協力してくれた先生に感謝。精巧な模型は見事である。
研究所内2…宇宙人からの犯行予告。研究所員はアドリブがきつかった。
宇宙人の宇宙船…宇宙人が難しそうで簡単な問題を出題してくる。ちなみに問題は天文班長が制作した。
宇宙空間~「寸林号」…かわいらしい宇宙人がお出迎え。人により呼び方が違ったが、天文班長は「シ○ヒゲ星人」と呼んでいた。
地球(到着後)…まっくら。小型のプラネタリウムにより、一面に光の点が映し出されていた。
外装…壁には宇宙空間が描かれている。また、蛸のような宇宙人が頭上にいらっしゃる。宇宙人の足は2年男子のコレクションであった「サイダーの空き缶」が再利用されたものである。
浜松北高地学部天文班 - 2009年学校祭
20:08:10 Top↑
星の見やすさ、天体観測のしやすさは、日によって異なります
Yahoo!天気情報には“星空指数”という予報があります
しかし、予報が地域ごと(県西部など)と、実際には市内でもかなり異なる見やすさがまとめられてしまっています

我々、静岡県立浜松北高地学部天文班は、この予報を、特に浜松北高における予報を自ら行おうと、2006年11月1日、自動天体観測指数予測システム、Automatic Astronomical Observation Index Forecasting System AAOIFS開発プロジェクトが立ち上がりました
aaoifs.png

浜松北高地学部天文班 - AAOIFS - 研究動機
10:01:59 Top↑
 2006-2007 冬バージョン
・日没後1時間程度の夜空の写真をデジタル一眼レフカメラCanonEOS20Daで撮影、設定は以下の通り
レンズ:広角なもの
ISO感度:400
絞り:4.0
シャッタースピード:30秒
フォーカス:∞
・以下の気象データも、記録する。括弧内は計測法
風向(自作吹流し)
風速(小型風速計)
雲量(目視)
気温(乾湿計)
湿度(乾湿計)
気圧(水銀気圧計)
・撮影した画像を解析プログラムで解析、明るさを求める、以下解析プログラムの解析法
1 写真の左上の点から緑の明るさを求める
2 その明るさをbriとして配列変数green.briの値を+1する
3 左上から左下、左から二番目の一番上から左から二番目の一番下、と全ての点を解析、2を繰り返す
4 配列変数greenをグラフにしてみて山となるところがその写真の明るさ(0~255)明るさが0や255になったときは露出アンダーや露出オーバーのためデータとして使わない、また山となるところが複数ある場合は雲が偏って写真に入ったため、データとして使わない
・気象データと明るさをまとめて、各気象データと明るさの相関係数をExcelを使って求める
・相関係数が最も高いものと明るさを、Excelの近似式を利用して、相関する式(1)を作る
・(1)と明るさとのパーセント誤差と、二番目に相関係数が高い気象データを、同様に相関させる式(2)をつくり、(1)と明るさとのパーセント誤差が小さくなるように、(1)に(2)を組み込む
・同様に全ての気象データを(1)に組み込んでいき、誤差が最も小さくなる式(3)を作る
・Yahoo!天気情報から天気予報をダウンロードして、自動でその予報データから(3)を利用して夜空の明るさを予測するプログラムを作る
・FTPを利用して自動でホームページにアップロードする部分を組み込む

 2007 夏バージョン
 今後の予定
・東筑紫学園理科部の夜空の明るさを測定する装置を作る
・マイコンかPDAなどを利用した、自動で明るさを測定・記録する装置を作る
・2006冬バージョンのデジカメによる明るさ測定、全国規模で行われているフィルム一眼レフカメラによる明るさ測定、上記の2方法による明るさ測定を、同時に行い、関係させる式を作る
浜松北高地学部天文班 - AAOIFS - 研究の流れ
10:01:58 Top↑
光害の定義
「人工の光が作り出す様々な害の全て」
(CIE国際照明委員会の定義より)

20061103-2.jpg

上の写真から、街中の光が上方へ漏れていることに気付かれると思います。
このような光はエネルギーの無駄になるだけでなく、
様々な害を及ぼします。
こうした害のことを光害(ひかりがい)と呼びます。

私たち浜松北高地学部では、定期的に北高校舎で天体観測を行っています。しかし、真夜中を過ぎても明るい夜空で星は見えず、その原因は浜松駅周辺を始めとする多くの地域での漏れ光であることがわかりました。

夜間照明のために設置された街路灯は、その過剰なまでの設置数で夜を必要以上に明るくしています。またそれだけでなく、街路灯は本来、地表を照らすことが目的ですが構造的に上空へ光が漏れてしまっています。その他にも、商業用のネオンなど様々な原因が講じて浜松市の夜空は悪化の一途をたどってしまっています。

私たちはこの問題を改善したいと思い調査を開始しました。すると、この問題は天体観測だけでなく様々な害を引き起こすことを知りました。


光害は最も身近な環境問題ですが、世間での認知度は残念ながらとても低く、そのため環境の悪化に歯止めがきかないのが現状です。
浜松北高地学部天文班 - 光害1 - 光害とは
10:00:04 Top↑
2002.02.22 光害2 - 影響
近年、日本で天の川を見たことがある人はとても少なくなっています。20代や30代、場合によっては40代の方でも、「天の川を見たことがないのが当たり前」という状態になっています。ところが、一昔前までは浜松や、他の大都市でも天の川は見えました。それが今では一部の過疎地でも見えなくなっています。このままではいずれ、日本全国において天の川を見ることはできなくなるでしょう。

また、完全な形として見ることができなくなった星座もあります。北極星も探しにくくなりました。それだけ光害は進行し、全国各地で悪影響を与えているということです。

また、それ以外の面でも次のような影響が見られます。

[居住者への影響]
★歩行者に不快な眩しさを感じさせる
★信号機・交通標識等を見えにくくする
★運転手の目をくらませる

[生態系への影響]
★・光を嫌う種(例:ホタル)
 ・夜行性の種(例:フクロウ・タヌキ)
 ・光に集まる昆虫類を餌とする種
  →夜間照明がこれらの生態に影響を及ぼす
★短日植物である稲の出穂遅延が生じる
★ホウレンソウの生育不良が引き起こされる
※照明が動植物に与える影響については不明な点が多い

また、電気代においても影響があります。設置された照明器具から漏れ光が多く放出されるほど、また、必要以上に照明範囲が明るいほど電気代が無駄に消費されることになります。

ところが漏れ光を少なくするために街灯の改善をしようとすると、「照明率の高い照明器具は価格が高い」「設置済みの街路灯を改修するためには余分に費用が必要となる」等の経済的な理由から厳しいというのが現状だと思います。

しかし、こうした無駄な照明を改善することによって、少ない電力で照明の機能を十分に果たすことができるため、長い目で見れば支出を安く抑えることが可能です。このことについては浜松市のホームページにも記載されています。

さらに、消費電力が少なければ二酸化炭素の排出も減り、地球温暖化防止にも繋がります。環境問題が盛んに取り上げられる現代社会において、無駄な光を排除することは極めて意味のあることだと思います。
浜松北高地学部天文班 - 光害2 - 影響
10:00:03 Top↑
光害が重大な環境問題であることはご理解頂けたと思います。しかし、「光害は都市の発展に伴い進行する害であり、致し方ないことだ」と、多くの方は考えるかもしれません。ですが、光害の主な原因は漏れ光です。要するに、照明器具から上空へ光が漏れないようにすれば光害は改善できるのです。

「それならば屋外照明はすべて撤去しなければならないのか」と、考えるかもしれませんが、そうではありません。たとえ光害を抑えるためとはいえ、照明本来の目的を無視した上での消灯や撤去などは適切ではありません。

問題なのは、目的とする範囲外、つまり上空へ光を漏らす照明器具です。静岡県浜松市内には、中心部のみならず周辺にも、悪影響を及ぼす電気設備が多々あります。

その主なものを下に例示しました。
?街路灯
20061103-3.jpg

(撮影場所:静岡県浜松市中心部北側)
街路灯はそもそも、過度に設置されていると思います。全てが該当するわけではありませんが、特に右の写真の様な笠のない街路灯は無駄に光を上空に放出しているだけです。

?ネオンや看板のライト
20061103-4.jpg

(撮影場所:静岡県浜松市中心部)
ほとんどの看板は商業目的のため、自身の看板を目立たせるためにどうしても明るいものにならざるをえません。結果、上向きに光が漏れることになり、夜空を照らしています。また、ネオンは全方向に光が広がるため、対策が困難です。

?自動販売機
20061103-7.jpg

(撮影場所:静岡県浜松市中心部南側)
夜空への影響は先の二つに比べれば微弱かもしれませんが、見逃すわけにはいきません。未使用時も常に点灯され続けているのは明らかな無駄になります。

?アパートやマンションの通路
20061103-5.jpg

(撮影場所:静岡県浜松市中心部南側)
これは、生活に密接しているため無くすことは難しいですが、必要以上に明るい場合は暗くすることが可能なはずです。

?コンビニエンスストア
20061103-8.jpg

(撮影場所:静岡県浜松市中心部北側)
24時間営業で照明が常に点いており、店内も必要以上の蛍光灯が付いています。?の代表的な例といえます。

?ナイター照明
20061103-6.jpg

(撮影場所:静岡県浜松市北部)
地面を直接照らしているように見えますが、高所から撮影した右の写真を見ると、光が上方まで届いていることが分かります。つまり上方へ向かう漏れ光が全く対策されていません。光の強いナイター照明は強い光が上空に漏れるので、街全体の夜空明るさを上げることの一因となり、かなりの悪影響を及ぼします。

[防犯灯について]
20061103-9.jpg

防犯灯のうち多く設置されているものは蛍光ランプです。蛍光ランプは水銀ランプなどに比べ安価で、それなりに広範囲を適当な明るさで照らせるためです(正確なところはわかりません)。しかし蛍光ランプには重大な欠点があります。それは上空への漏れ光が多いことです。路上を広範囲に明るく照らすには、蛍光灯の形状から考えても難しいことだと思います。そのため右の写真のように、道路以外、特に前方への漏れ光が非常に多くなってしまいます。

20061103-10.jpg

さらに問題なのは上方光束です。蛍光ランプはだいたい30°から45°くらいに傾けて設置されています。そのため写真のように斜め上方に光が漏れています。

[街路灯の設置状況]
20061103-11.jpg

上の写真では街灯が必要以上に密集しています。これは、歩行者や、ドライバーに不快なまぶしさを与えます。運転者への異常な光は交通事故につながる恐れがあります。また、無駄に街灯を設置すればエネルギーも多く消費することになります。

[木と密接している照明]
20061103-12.jpg

遊歩道などに設置されている照明には木と密接している照明があります。この設置方法には2つの欠点があります。1つは照明部分が木の枝々の上にあるため光が枝に遮られ、遊歩道には十分な光が当たらないことです。遮られた部分では照度がほぼ0になってしまいます。もう1つは木に照明が当たることです。これは木の発育に悪影響を及ぼす可能性があります。

光害を意識して改めて街並みを見てみると、光害の原因になる街路灯が多く目に付きます。しかし、これらの街路灯を少し改良することで無駄な光を最小限に抑えることができます。こうしたことで光害は容易に解消できるのです。
浜松北高地学部天文班 - 光害3 - 街灯について
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光害は漏れ光を防ぐことで簡単に改善できる公害です。しかし、前述したとおり、人々の意識が低いために状況は悪化する一方なのです。

照明率の高い街灯は基本的に高価であること、各店舗が営業目的で行っている照明を規制することは困難であることなどがあります。おそらく国や県などは光害の対策を考えてはいるが、なかなか改善に至らないという状況だと思います。

しかしながら、街を歩いているとデザインを意識したためか、上方への光を撒き散らしているような照明灯や、あまりの光の強さに不快に覚える照明灯などがまだまだ見られます。

本当にこれ以上は光害の対策はできないのでしょうか?

さらに、おそらく人々のほとんどは、街の異常な明るさを当然のことだと思い、これが公害だという意識はありません。今後市民へ光害の理解を求めることは必要だと思います。

もし光害を重大な公害として位置づけ、全ての人々が光害を知ることになれば改善はいつか実現すると思います。なぜならば光害は他の環境問題に比べ改善が容易だからです。ただ空に光を漏らさない、それだけです。

個人でできる対策もあります。

[庭の照明]
20061103-13.jpg

防犯目的などで庭に照明を設置している方がいらっしゃると思います。街灯だけでなくこれらの照明による上方への漏れ光(上方光束)も光害の原因となります。設置の際には漏れ光のないように考慮して下さい。

[無駄な電気の消灯]
夜、部屋の電気が点けっ放しになっていると、外に漏れた光が光害となる恐れがあります。使っていない部屋の照明は電気代の無駄にもなります。不必要な明かりは消したり、カーテンで屋外への漏れ光を遮断したりといったことが有効です。
浜松北高地学部天文班 - 光害4 - 対処方法
10:00:01 Top↑
《環境省の取り組み》
●「光害対策ガイドライン」の策定(平成10年3月)
 ※ガイドラインは実費1000円(消費税・送料込み)で入手可能
  問い合わせ先→(財)日本環境協会 TEL.03(3406)5010

《市町村の取り組み》
●浜松市「音・かおり・光環境創造条例」の施行(平成16年10月1日)
●兵庫県佐用郡「景観形成条例」の施行(平成17年1月1日)

《個人、団体の取り組み》
岩崎電気株式会社「光害とは」
●国立天文台「三鷹市光害防止指導指針」の策定(平成14年4月1日)
「わかばだい天文同好会」
「正しい照明について考えるホームページ」
「全国星空継続観察(スターウォッチング・ネットワーク)」

その他様々な団体が光害対策に取り組み、徐々にその認識を高めています。
浜松北高地学部天文班 - 光害5 - 取り組み
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