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浜松北高地学部天文班 - スポンサーサイト
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 3.2007年度夏バージョンの開発
a.研究の流れ
 2007年度夏バージョンの開発に当たり、冬バージョンの問題だったデータ数が少ないという問題点を解決するために、夜空の明るさを自動で記録してくれる装置を製作することにした。
b.自動記録装置の製作
 自動で夜空の明るさを計測する装置の設計にあたり、各部分毎に設計をした。
 センサー部分には、夜空の低い照度でも比較的大きな出力が得られると考えられたソーラーパネルを、またより精度を上げるために2V500mAのソーラーパネルを20枚直列にしてセンサーとして利用することにした。
 センサーの出力を記録する部分では、比較的安い価格で計測ができ、回路の設計も自由だなため秋月電子のキットでデータロガーを自作して利用することにした。
 電源はデータロガーの電源電圧は7V〜9Vの範囲で利用可能なので、エコやランニングコストを考慮してニッケル水素充電池を6本直列にして使用し、昼間はソーラーパネルでこれを充電できるようにした。
 また、昼間にソーラーパネルで発生した電力がデータロガーに流れるとオペアンプなどが破損する可能性があるので安全回路を設計した。まず明るさセンサーによって夜間だけソーラーパネルからの出力をロガーに流すリレーの回路を設計した。リレーは破損する可能性があり、明るさセンサーも誤作動する可能性が無いわけではないので、ツェナーダイオードと抵抗でもう一段階電圧制限する安全回路を製作することにした。念には念を入れて電流制限のヒューズも取り付けることにした。
 実験の結果1.5Vのソーラーパネルで夜間に5mV発電するので、計算上は40Vならば計算1
 データロガーのA/Dコンバータは10bitなので、測定最小単位は計算2
となり、0.1333Vのとき、電圧は27/1024となる。これでは明るさによる電圧の変化が大きくないので、オペアンプを使って増幅することにした。秋月電子のデータロガーには増幅用のオペアンプが付属しているので、それをそのまま利用することにした。増幅率は、ちょうど良くなるように、製作後測定しながら最適になるように調整することにした。
 また、ロガーで記録しているデータは搭載している液晶で随時確認できるようにし、また後でパソコンにUSBでデータを転送できるようにした。
 本体の構造は、屋上に設置するので防水をしっかり行い、強風にも耐えられるようにJw cadを用いて設計した。
c.問題・改善
 前節の通り製作して、屋上において正常に記録できるかどうか実験してみたところ、重大な問題が発生した。まず、データロガーでデータロガー基板上の温度を測ったところ、午前11時ごろ既に45度を超えていた。特に液晶は温度変化に弱いので、直ぐに撤去し、改善策を考えた。また、ソーラーパネルが乗っているアクリルが、高温のため、溶け出した。ソーラーパネル自体は熱にそれほど弱くないが、下のアクリルが溶けてソーラーパネルの向きがばらばらになり、正確な明るさ測定ができなくなる恐れがあるため改善が必要であった。 改善策として、データロガーが入っている箱の周りをアルミホイルで覆った。これにより外部からの熱・光を遮断できるので、午後1時に同様に温度を測ったところ、37度程度と問題ない範囲に収まっていた。ソーラーパネルの土台は、防腐を施した木材を利用することにした。木なら熱に強く、加工も比較的しやすい。このようにして、熱に耐えられるように自動記録装置を改良した。
d.データの収集
 自動記録装置でデータを収集しながら、気象データを収集するが、明るさが自動記録なので、気象データもその時に人が記録していては意味がない。そこで、今回は気象庁が公開している気象データを利用することにした。しかし、浜松市に設置されているアメダスでは天候は記録できない。そこで天候だけは自分たちで記録することにした。天候はカメラを利用して記録する方法を考えた。本当は魚眼レンズがあれば正確に雲量、つまり天候を記録できるが、標準の広角レンズしかないので広角レンズで雲量を記録する方法を考えた。
 まず5分間隔でデータとして利用する時間を中心に5枚写真を撮る。雲は流れているので5枚の写真中の雲が占める割合は、データとして利用する時間の時の全天の雲量と相関しているはずである。そして、その雲の割合と同時に目視で測った全天の雲量のデータがあれば、その雲の割合から全天の雲量が予測できるようになる。
e.雲量の計測
 天頂付近の雲量が全天の雲量とどのように関係しているかを確かめるために、一晩カメラで天頂付近の雲量を記録しながら、目視で5分ごとに全天の雲量を記録し続けた。なお、浜松北高の屋上には全天が開けた場所が無いため、北西と南東に分けて雲を記録し、後で合成した。写真からその写真に含まれる雲量を求めるときには次のルールを適用した。
• 写真が一色の場合、はっきりした白の場合は雲、はっきりとした黒の場合は雲ではないとする。
• 写真が複数の色に分かれている場合明らかに白い部分を雲、明らかに黒い部分を雲ではないとする。
• うす雲は、はっきりとした雲を1、雲が無い空を0 としたときに0.8を超えている場合に雲とすることにする。
 なお雲の判定は人により誤差が出ないように全て一人の人間が行った。天頂付近の雲量と全天の雲量の表を資料に示す(資料5)。
資料5-1
資料5-2
 写真の雲量と全天の雲量は相関係数0.813368368の高い相関があったが、雲は流れているため、それぞれの時間を中心とした5枚の写真の雲量の平均をとった値と全天の雲量の相関係数を求めた。すると、0.871918984になったのでこちらのほうをデータとして利用し、それらの近似式から全天の雲量を求めることにした。なお、5枚の写真から予測した天候と実際の天候との一致率は88%となった。今後この方法で雲量を求めることとし、データの表などでは、この方法を判定者の名前をとって宗宮式と呼ぶことにする。
f.月の光束比の計算
 満月の時には当然夜空は明るくなり、新月のときや月が昇っていないときは暗くなる。月からソーラーパネルが受ける光束は月齢と月の仰角によって決まると考えられるので、それらを式にしてデータとして利用することにした。
 等級が1等級変わると明るさは100の5乗根変わるので、この関係より明るさの比を求めると以下のようになる。となお、月齢14.8以降は14.8を軸に対称である。
月齢  等級  明るさ比
 0            0
2.5   -6.8     0.63
4.9   -8.7      3
7.4   -9.9     9.05
9.9   -11      25
12.3  -11.8     50
14.8  -12.6    100

 ここで、Excelを用いて月齢と明るさ比の近似式を求めたところ、
月例と明るさ比
となった。このときの相関係数は0.999886115となり、十分に利用できる。
 また、ソーラーパネルが受ける光束は、月の仰角の正弦と比例するはずである。
 これらの計算方法で、月齢と月の仰角から光束比を求める式は、まとめると以下のようになる。
月齢、仰角からの光束比
 この式を用いた光束比のデータを利用することにした。
g.収集したデータ
 これらの方法で収集した結果、冬バージョンに比べ111件というはるかに多くのデータが集まった。
 時間・天候・風向は数値ではないので、冬バージョンと同様に、それぞれの状況においての平均の数値をそれぞれのデータとして利用することにした。以下がそれぞれの平均の数値である。なお、明るさは電気的ノイズなどによる瞬間的な電圧の変動の影響を考慮して、その時間の前後10分ずつの平均を利用することにした。
(1) 時間 21時 22時 23時 0時 1時 2時 3時 4時
        476  413  339 318 262 303 215 193 
(2) 天候 快晴 晴れ 曇り
       199.2 355.4 399.9
(3) 風向 北  北北東  北東  東北東  東  東南東  南東  南       
       262.0  159.8  232.8  249.0  167.0  113.0  140.5  468.8
      南東南  南南西  南西  西南西  西  西北西  北西  北北西  静穏
       200.8   235.4   494.0  432.4  477.3  323.3  264.0  322.3   339.0

 収集したデータを資料に示す(資料6)。なお飽和水蒸気量は、近似式
近似式2
(E(T)はT℃のときの飽和水蒸気圧 M(T)はT℃のときの飽和水蒸気量)
を利用して算出した。
資料6-1
資料6-2
資料6-3
資料6-4
h.データの相関
 まず、各気象データと明るさの相関係数を求めた。以下がその結果である。
各気象データと明るさとの相関
 冬バージョンでは湿度や容積絶対湿度が増えると明るさも増していたが、ここでは異なる結果となった。データが多いので、そうなったのはデータの問題ではなく、意味があると考え、今回は相関係数が0.1>-0.1であるものと気温と高い相関がある飽和水蒸気量を除いたものを全てまとめて重回帰分析した。結果を資料に示す(資料7)。
 この結果から
重回帰分析の結果
(x1=時間数値 x2=最後に雨が降ったときからの時間 x3=天候数値 x4=風向数値 x5=風速(m/s) x6=気圧(hPa) x7=気温(℃) x8=湿度(1/100%))
という近似式が導かれた。また、このときの相関係数は0.656846975となった。
i.相関に関する考察
 夏バージョンの相関付けでは、冬とは異なった結果となった。それぞれのデータと明るさとの相関について考察していく。なおグラフについては別に資料に示した(資料8)。
I. 時間
 時間数値が以下のようになり、相関係数が0.42972となるので、正の相関が見られる。グラフにすると夜が更けていって明け方に近くなればなるほど暗くなることがわかる。これは、家庭や店舗などから出る光が夜が更けるにつれて少なくなるからと考えられる。
 21時 22時 23時 0時 1時 2時 3時 4時
 476 413  339 318 262 303 215 193
資料8 時間との相関
II. 最後に雨が降ったときからの時間
 相関係数は0.19127なので正の相関があり、グラフにしてみると雨が降ってから時間がたつにつれ確かに明るくなっていることがわかる。これは空気中の塵や埃などが雨で洗い流されて、その後再び発生するからであると考えられる。
資料8-2
III. 月の光束比
 相関係数は0.05368と低い正の相関がある。グラフにしてみたところ月の光束比が40を越えたあたりから明るさが低くならないことがわかる。これは他の条件がどんなに良くて空気が澄んでいても月の光がソーラーパネルに当たったためと考えられる。
資料8-3
IV. 天候
 相関係数は0.38380と正の相関が見られ、快晴、晴れ、曇りと順番に天候数値が増加しているので、快晴のとき空は最も暗く、晴れ、曇りとなるにつれ明るくなることがわかる。これは冬の結果と同様に地上から出た光が雲に反射して地上を照らすからだと考えられる。
 快晴 晴れ 曇り
 199.2 355.4 399.9
資料8-4
V. 風向
 相関係数は0.49569と正の相関が見られ、風向数値は以下の表のようになった。そこで風向の向きと風向の平均を円グラフにしてみたところ、南西から西よりの風が吹くときに明るくなり、東から北よりの風が吹くときには暗くなることがわかった。各方角から吹いてくる風の乾燥の度合いなどに影響を受けていると考えられる。
  北 北北東 北東 東北東 東 東南東 南東 南南東
 262.0 159.8  232.8 249.0 167.0 113.0 140.5 468.8
  南 南南西 南西 西南西 西 西北西 北西 北北西 静穏
 200.8 235.4 494.0 432.4 477.3 323.3  264.0 322.3  339.0
資料8-5-1
資料8-5-2
VI. 風速
 相関係数は0.21571と弱い正の相関がある。グラフにすると以下のようになる。これは空気中の塵や埃の量が風速が早くなるにしたがって、地上から巻き上げられるなどして増えるからだと考えられる。
資料8-6
VII. 気圧
 相関係数は-0.14351と弱い負の相関がある。グラフにすると以下のようになる。これは気圧が下がると天気が悪くなり、雲が増えるということと関係しているかもしれない。
資料8-7
VIII. 気温
 相関係数は0.31324と正の相関がある。グラフにすると以下のようになる。気温が上がると明るくなるのは、冷え込んだ冬の夜に空気が澄んで星が良く見えるのと関係があるのかもしれない。
資料8-8
IX. 湿度
 相関係数は-0.25950と負の相関がある。グラフにすると以下のようになる。冬とは違う結果になった。これは季節による違いなのかもしれない。今後理由を解明するためにデータを取り続け、実験なども行っていきたい。
資料8-9
X. 飽和水蒸気量
 相関係数は0.32266となり正の相関が見られる。これは飽和水蒸気量が気温から導き出せるからである。
資料8-10
XI. 容積絶対湿度
 相関係数は0.08863と非常に弱い正の相関がある。これは正の相関の飽和水蒸気量と負の相関の湿度をかけたものであるからだが、冬バージョンでは比較的強い正の相関があったのに今回このような結果になった。季節の違いからかもしれないが、湿度と同様に、データを取り続け、実験なども行いこうなった原因を究明したい。
資料8-11
j.予測プログラムの製作
 今回は冬バージョンとは違い、収集したデータがオンラインの気象予報で利用できるもの以外も含んでいるので、予測されたデータを入力すれば、夜空の明るさの予測値が表示されるプログラムを製作した。今回はプログラムがそれほど複雑でないことと、ユーザーインターフェースを重視すること、HSPではデフォルトで累乗をサポートしていないことから、Microsoft Visual C# を利用してプログラムを製作した。
k.反省・今後の課題
 2007年度夏バージョンの開発は季節が変わると明るさの変化が大きいので、これで終了である。しかし、同じ装置を用いて同様に秋・冬のデータも取り続ければ同様に立式が可能である。冬バージョンに比べはるかに多くのデータが集まるので、より精度の高い予測が可能となるはずである。しかし、単純に気象予報だけで得られるデータだけではないので、そのほかのデータの精度が高くなければ式の精度が高くても意味が無い。今後には以下の課題が残った。
• 熱には強くなったが、寒さに対して今のところ特に対策をしていない。
• 気象データに関しては手動で入力しなくてはならない。
• 季節ごとに予測式を作ると季節の境目には対応できない。
 これらの問題点を解決すべく2007年度秋バージョンを開発していく

 4.2007年度秋バージョンの開発
a.開発の流れ
 2007年度秋バージョンの開発では夏バージョンで問題になった点などを考慮し以下のことを行う。
 冬になってもデータを取り続けられるように、自動記録装置に防寒を施し寒さに強くする。
 気象データの転記を自動で行うプログラムを製作する。
 全国と明るさを比較できるようにするために等級で明るさを求められるようにする。
 手軽で正確に等級で明るさを求められるように、2006年度冬バージョンで行ったデジタル一眼レフカメラによる夜空の明るさを等級と相関づける。
 場所による明るさの違いを調べられるように、小型で持ち運びのできる明るさ測定装置を複数作る。
 気象データが明るさと影響する理由を、実験を行い調査していく。
b.明るさ自動記録装置の改良
 全国各地で夜空の明るさ調査が行われているが、全国と明るさを比較できるようにするために等級で明るさを求める必要がある。等級とソーラーパネルの電圧を相関付け、自動的に等級を求めるためには、光を受ける角度をフィルムカメラによる夜空の明るさ調査に近づける必要がある。そこで、2007年度秋バージョンでは2007年度夏バージョンの自動記録装置を改良し、ソーラーパネルが光を受ける角度を減らすことにした。また、液晶の破損を防ぐためにロガー部分に防寒処理を施すことにした。以下がその改良の方法である。
 A 光の入射角の改良
1. 配線をつなぎかえて、センサーとして利用するソーラーパネルの数を20枚から7枚に変更する。
2. 塩ビパイプ(内径107.6mm 高さ250mm)を各ソーラーパネル上に取り付け、光の入る角度を約45度に変更する(資料9)。
3. 塩ビパイプが入る高さまでソーラーパネルが乗っている台を下げて取り付ける。
4. オペアンプの増幅率を半固定抵抗で調節し、夜空の明るい時と暗い時が測定可能な範囲に入るようにする。
 B 防寒処理
1. ロガー部分の蓋の形に合わせて発泡スチロールを切る。
2. ガムテープで蓋の内側に切った発泡スチロールを貼り付けていく。
資料9

AAOIFS改
                      改良された夜空の明るさ自動記録装置
c.自動気象データ収集プログラムの製作
 現在のように一つ一つ気象庁のホームページから気象データを移していては時間がかかり、間違える可能性もある。
 そこで、自動でデータが含まれているHTMLファイルから必要なデータだけを取り出してエクセルで読み込めるファイルに変換するプログラムを製作した。実行画面は表示されない。自動でcsvファイルで必要なデータだけを書き出す。
 このプログラムによって、より早く、正確に気象データを転記することが可能になった。
d.収集したデータ
 前章のように改良した自動記録装置で現在までに収集したデータを資料に示す(資料10)。
 ソーラーパネルの枚数が減り、光の入射角も大幅に制限されたため、ソーラーパネルで発生する電圧が非常に小さくなり、オペアンプで増幅するにはノイズが大きくなりすぎる。2007年度夏バージョンに比べて明るさは低い値になっているのはそのためである。しかし、2006年度冬バージョンではもともと256段階だったのでこれくらいの分解能でも問題ないと思われる。
 今後この方法でデータを収集し続けていく。
資料10
e.等級との相関付け
全国のデータと比べやすくするために、自動記録装置の明るさと2006年度冬バージョンで行ったデジタル一眼レフカメラによる明るさとフィルムカメラで求める等級を相関付けて、それぞれ相互に変換ができるようにする。以下がその方法である。
1. 天頂付近に向けたフィルム一眼レフカメラで雲が入らないように以下の条件で写真を撮る。
A) フィルムのISO感度は400
B) レンズは50mm標準
C) フォーカスはマニュアルで無限遠
D) 絞りはF値が4.0になるように調節する
E) シャッタースピードは30秒または60秒
2. 同時に同様の方法でデジタル一眼レフカメラEOS20Daでも撮影する。
3. 同じ時間の自動記録装置の明るさを解析して求める。
4. 天頂付近の写真が入ったフィルムを現像し、指定された方法で解析して等級を求める。なお、現像・解析は継続的に夜空の明るさ調査をフィルムカメラで行っている浜松市天文協会に依頼する。
5. デジタル一眼レフカメラで撮った写真を2006年度冬バージョンの方法で解析する。
6. 1~5を複数の日に行い、それぞれのデータをまとめる。
7. デジタル一眼レフカメラの明るさとフィルムカメラの写真により求められた等級をExcelで散布図にする。
8. 線形近似直線、対数近似曲線、多項式近似曲線、累乗近似曲線、指数近似曲線を散布図に追加し、最も相関係数が高くなる近似式を求める。
9. 自動記録装置の明るさとフィルムカメラの写真により求められた等級で、7,8を同様に行い、最も相関係数が高くなる近似式を求める。
 このように、自動記録装置の明るさと等級の近似式、デジタル一眼レフカメラの明るさと等級の近似式をそれぞれ求め、それぞれの明るさから等級を求められるようにする。
 今後撮影などを行い、データを収集し相関付けしていく。
f.小型明るさ測定装置の製作
  場所により夜空の明るさは異なるのでそれについても調査する必要があるが、自動記録装置はセンサーにソーラーパネルを利用しており、自動記録が目的で大型なため移動することはできない。そこで、どこにでも持ち運びができて同時に複数の地点で夜空の明るさを測定できるように、小型の明るさ測定装置を作ることにした。
  小型の明るさ測定装置なので、部品の選定は自動記録装置とは異なる。以下が明るさ測定装置の概要である。
 センサーにはCdSまたはフォトダイオードを利用する。
 データの記録機能は搭載しない。また、パソコンとの連携はない。
 明るさなどはバックライトつきLCDまたは7セグLEDに表示する。
 明るさは温度補正を行い、等級で表示する。
 PIC16F877を利用して明るさと温度から等級を求める。
 電源は006P型ニッケル水素電池又は単3型又は単4型ニッケル水素電池4~6本を利用する。
PIC16F877の書き込みには秋月電子通商のAKI-PICプログラマー Ver.3.5を組み立て、利用する。プログラミングにはアセンブリ言語を利用することにする。
 今後詳細に部品を決定して回路を設計し、回路とプログラムを製作していく。
h.湿度と光の散乱率の関係
 2006年度冬バージョンと2007年度夏バージョンでは湿度と明るさとの相関が異なった。
 この原因を調査するため、暗室内で湿度を変えて光の散乱率を測定する実験を行う。
 まず、光の散乱率を測定するための装置を製作する。
光の散乱率測定装置
 同じ光源なら照度は距離の二乗に反比例するので、理論上は照度計2の値は照度計1の値の4分の1倍になるはずである。それ以上減少したら、その光は散乱により失われたと考えられ、その減少率が散乱率ということになる。
 この装置を利用し、加湿器と除湿機を使い湿度を調節して散乱率を測定し、その変化を見る。

 今後この装置により実験を行っていく。

 
・・・研究は現在も進行している。2007年度秋バージョンが完成する頃には明るさを等級で示すことが出来るようになり、より精度の高い予測も可能となっているだろう。また、地域による明るさの違いなども考察できるようになっているはずである。
 今後もデータを取り続けていけば、今までの相関係数との比較から季節ごとのより正確な予測を行うことが出来るだろう。私たちの精神を受け継いだ後輩たちの活動に期待したい。
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浜松北高地学部天文班 - 平成19年度研究要旨~2007年夏バージョンの開発
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