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浜松北高地学部天文班 - スポンサーサイト
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2002.02.22 光害2008年-6
6 光害の中心地の特定
1 研究の目的
光害の中心地の特定に関しては以下のように目的を設定した。
?平成9年度の研究ではフィルムカメラを用いて撮影していたが、今年度の研究ではデジタルカメラを用いる方法を見つける。
?撮影方向を天頂方向と水平方向以外に、45°方向を追加し、正確に中心地の特定ができるようにする。
?写真一枚でも光害の中心地が分かるようにする。
?撮影方向を4方位から8方位に増やして撮影し光害の中心特定の立体化をする。
?光害の中心地に光害の原因となるものがあるかどうかを調べる。

2 研究の流れ
明るさを数値化するプログラムの作成
    ↓
8地点での写真撮影
    ↓
写真ごとの明るさの数値を求める
    ↓
ベクトルを用いた光源の方向特定
    ↓
光害の中心地の特定

3 写真の撮影
 中心地を求めるためには、多くの地点での写真撮影が不可欠である。そこで浜松市で8ヶ所地点を決めて写真を撮影した。撮影の詳細は以下の通りである。また、撮影日時の違いによる明るさの違いは、同じ地点で同じ時間であれば明るさの方向を定めることができるので、今回は考慮しないことにする。
【撮影日時・場所】中心地4
2008年9月6日(土) 19:30~22:30
  瓜内東(浜松市南区三島町)
  中田島(浜松市南区中田島町)
  和地山公園(浜松市中区和地山)
  浜商前(浜松市中区布橋)
  浜松城公園(浜松市中区元城町)
2008年9月7日(日) 19:30~20:00
  米津東(浜松市南区米津町)
2008年10月1日(水) 20:00~21:15
   高塚(浜松市西区高塚町)
   浜松駅南東(浜松市中区北寺島町)
【撮影機材】CanonEOS20Da
【撮影条件】絞り4.0、ISO感度400、シャッタースピード20秒、ピント無限
【撮影方法】
 撮影日は、月明かりの影響がないように新月前後の雲のない日を選ぶ。写真撮影は三脚にカメラを固定し、地上から45度方向4方位及び天頂の計5方位、または8方位及び天頂の計9方位の写真をデジタル一眼レフカメラで撮影する。撮影に関しては、屋外照明などの光源が直接カメラのレンズに入らないような場所を選び、撮影した。

4 明るさを数値化するプログラムの作成
【方向の特定方法】
?写真の中心を円の中心とし、写真の横の4分の1の長さを半径とした円を写真上に取る。円上に図のように点を取る。
?それぞれの点を中心とした1辺50ピクセルの正方形内のカラーコードを取得し、2500のデータの平均を取ってこの地点を明るさとする。図2では赤色の四角の中が今回データとして利用した地点である。
中心地1  中心地2
?1~4、6~9の地点での明るさをベクトルで表し、合成する。
中心地3
【カラーコードを用いたプログラムの作成】
HSPでカラーコードを抽出するプログラムを作り、Red、Green、Blueの値から空の明るさを調べることにした。そこで、1ドットずつカラーコードを抽出し、それを1地点あたりX方向に50、Y方向に50ずつの計2500ドットを平均してこの地点の明るさとした。

5 夜空の明るさの数値化
 作成したプログラムを使用して、写真1枚ごとにカラーコードを解析した。今回の研究では地点ごとのRGBを平均したものをその地点の明るさとする。また同場所同方向で撮影した写真は明るさの平均をとって、その場所その方向の明るさの数値とした。雲があった場合は値が大きく変わってしまうので、データから除外し、代わりに写真全体の明るさを挿入する。

6 ベクトルを用いた明るさの方向の特定
 地点ごとに明るさのベクトルを中心から描き、同紙に地点5以外のベクトルを描き表す。そしてベクトルの合成をして方向を特定する。方向を特定する方法として以下のような方法を考えた。
(1)天頂写真を用いて求める方法
天頂写真を、4で述べた方法でベクトル合成する。
(2)4方位および8方位の写真を用いて求める方法
4で述べた方法で一枚ごとにベクトル合成し、新しい紙に4方向それぞれの方向にベクトルの向きを合わせるように書き、始点を原点に合わせて、ベクトルの合成をする。
(3)写真1枚の平均を取った4方位または8方位の写真を用いて求める方法
平成9年度では、1枚の写真の平均を1方角の明るさとしてベクトル合成を行っていた。そこで前述の夜空の明るさを求める方法を用いて求めた明るさの総合の平均を使用して、5枚それぞれベクトルを描き合成した。
【結果・考察】
【瓜内東】
3つの方法で求めたベクトルはすべて異なった。しかしベクトルの延長線には光害の原因となるようなナイター照明や道路照明・自動車の照明があるため、間違った方向というものはないと思われる。よって光害の中心は複数あると考えられる。
【中田島】
 3つの方法で求めたベクトルはすべて同じになった。ベクトルの方向の延長線には、浜松南高のナイター照明があり、光害の原因であると考えられる。
【和地山公園】
 3つの方法で求めたベクトルはすべて同じになった。ベクトルの方向の延長線には、ショッピングセンターの駐車場の照明や姫街道の街路灯等があり、光害の原因であると考えられる。
【浜商前】
 3つの方法で求めたベクトルは、天頂写真を求めた方法1の時と方法2・3とは異なる結果となった。方法1の方向にはナイター照明を使っていたと思われる四ツ池公園と駐車場の照明があるショッピングセンターがあり、光害の原因ではないかと考えられる。方法2・3の方向には浜松駅や繁華街があり、看板灯が光害の原因ではないかと考えられる。
【浜松城公園】
 3つの方法で求めたベクトルはすべて同じになった。方法2・3の方向には浜松駅や市役所、繁華街があり、看板灯が光害の原因ではないかと考えられる。
【米津東】
 3つの方法で求めたベクトルは天頂写真を求めた方法1の時と方法2・3とは異なる結果となった。方法1の方向には浜松駅や繁華街があり、看板灯が光害の原因ではないかと考えられる。方法2・3の方向には国道1号線と国道257号線があり、道路照明が光害の原因ではないかと考えられる。
【高塚】
 3つの方法で求めたベクトルは天頂写真を求めた方法1の時と方法2・3とは異なる結果となった。だが、両方向にはショッピングセンターがあり、同じく駐車場の照明が原因ではないかと考えられる。
【浜松駅南東】
 3つの方法で求めたベクトルは天頂写真を求めた方法1の時と方法2・3とは異なる結果となった。方法1の方向にはショッピングセンターがあり、駐車場の照明が原因ではないかと考えられる。また方法2・3の方向のアクトタワーは、多くの光を発しているためではないかと考えられる。

7 光害の中心地の特定中心地5
 浜松市における光害の中心地を定めて、どの原因が一番光害の影響があるのかを、浜松市という大きな範囲で中心地を求めて、光害の原因を定めてみようと考えた。使用するデータは、6の3つの方法を使用し、各撮影場所のベクトルを描き、アンケートで用いた白地図にまとめた。
【考察】
3つの地図をまとめた結果、光害の影響がありそうな場所は以下の場所である。
  中央…浜松駅
  左…イオンモール浜松志都呂
  右上…イオン浜松市野ショッピングセンター
  下…可美公園、浜松南高校(ナイター)、大規模パチンコ店
  全体…工場地帯

この結果より、工場の照明や高校のナイター照明、駐車場の照明が光害の原因となっていると考えられる。その上高校のナイター照明や駐車場の照明はナトリウムランプを用いているため、光害をさらに強めていると考えられる。また、工場地帯で明るさのベクトルが向いているのは、排気ガスによる影響があるのではと考えた。

8 結論
 ベクトルを用いた中心地の特定は、3つの方法で地点によって同じ方向を示していたり、違う方向を示していたりしていたが、それぞれの方向にも光害の影響があると考えられるものがあった。よって光害の中心地はひとつではなく複数あるのではないかと考えられる。だが、天頂写真を用いた方法のデータでは他の方法と異なる方向を示していたので、正確さが欠けると考えられる。
光害の中心地の地図より、光害の中心地を求める方法で光害の原因となるものは、
 ・高校のグラウンドを照らすナイター照明
 ・繁華街の過剰な照明
 ・ショッピングセンターの駐車場の照明
と考えられる。過剰な夜間照明だけが原因ではなく、ナトリウム灯など光源の種類によって光害の影響が違うのではないかと考えた。


9 今後の課題
?今回は8地点で調査を行ったが、正確な中心地を求めるためには多くのデータが必要なので、調査地を増やす。
?今回光害の中心地を求める方法として、3つの方法を考えてきた。だが、どの方法が光害の中心地を求めるのに一番有効な方法かを実証することができなかったので、実証できるようにする。
?実際に光害の中心とされる場所で現地調査を行い、詳しく光害の原因となるものを調べる。
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